(ソフトボール投げ方)腕のスイングスピード=ボールのスピード
Facebookでお友達にならせていただいている方から、懐かしい動画が送られてきました。今日はその動画を使って、ピッチャーの投げるボールのスピードについて考えてみたいと思います。
分かったは出来るとは違う
先日腕の使い方について、西村信紀さんの指導動画の中に大きなヒントをみつけ、
https://ipansyadan-nsab.com/archives/6717
「これだ!」
と思って、日曜日の試合の際中に試合そっちのけでブルペンで投げてみました。1回の表から始めて6回の裏までずっと投げていましたので、結構な時間と球数を投げましたが、まったくイメージ通りには行かないどころか、フォーム自体のバランスが崩れ、ボールは押せないし切れないので正しく縦回転しない、さらにスピードも出ないという三重苦にはまってしまいました(笑)
何事もそうですが、頭では理解出来ても身体で表現できるとは限らないということですね。まったくイメージとは違うボールしか投げられないので、どんどんおかしなことになっていきます。普通これだけ投げると左の足やおしりに張りが出るものなのですが、今回は翌日から右のおしりに嫌な痛みと張りが出ていました。それだけおかしな投げ方になっていたということですね。
これなら前の方がましだとなってしまって、元の投げ方に戻してしまうということにならないようにしまいといけません。そんなに簡単に答えにたどり着けるわけはないのですから。
今回気が付いたことはリリースを変えるためには、フォーム自体も見直す必要があること。リリースを出口だとすると、入り口を変えないと出口は変らないということなのかもしれません。
またまた暗闇の中に迷い込んでしまうかもしれませんが、せっかく気が付いたヒントなので、諦めることなく挑戦し続けてみます。
また経過はご紹介するようにしますね。
世界の三宅の腕のスイングの速さとしなやかさ
上にも紹介しましたブログの中に三宅さん(元群馬教員、現日本ソフトボール協会副会長)の投球フォームを写真で紹介したところ、Facebookでお友達にならせていただいている方から、
「三宅さんの動画を持っている。」
との連絡があり、早速送っていただいのでYou tubeにアップさせていただきました。
久し振りに動いている三宅さんの投球をみさせていただきましたが、若い頃に対戦して手も足も出なかったことを思い出しました。
あらためて動画を見直してみると、やはりその腕のスイングスピードの速さに驚かされます。そしてその腕の動きのしなやかさに感服します。
撮影した方によると場所は大阪球場、今はもう開催されていませんが各大会の優勝チームを集めて「実力日本一」を決める総合選手権で、日本体育大学と対戦した時の映像のようです。
いわゆる今どきの投げ方ではありませんが、全盛期のボールであれば今でも十分通用するスピードとキレだったと断言出来ますね。
やはり日本のエースは違います。
西村信紀は速くて力強い
そして三宅さんの後の日本の大エースとなった西村信紀さんの、若い頃のフォームの動画も提供していただきました。
これも同じ大阪球場での動画になります。ショートに家竹選手、ファーストに深見選手が映っていますので、セカンドに私がいるはずなんですが残念ながらこの動画では確認できませんでした。
この西村信紀さんの投げ方を見てみても、やはり特筆すべきはその腕のスイングスピードの速さですね。
腕をきちんと早く回せば、自然にボールのスピードは速くなる
でしょうか。
ただやみくもに速く回すだけではどこに行くか分かりませんので、きちんとが大事になりますね。
三宅さんとの大きな違いは、リリース時の力強さです。これは西村信紀さんの人並外れた筋力に裏打ちされたところがありますが、
「押して切る」
はこういうことで、こう投げられればこんなすごいボールが投げられるという証明でもあります。ただこれがなかなか出来ないんです。
闘犬センターの後輩たちが西村信紀さんに憧れ、一生懸命真似をしてみましたが誰一人同じイメージのボールは投げることができませんでした。この後輩たち、エースが西村信紀さんなので大活躍するという機会には恵まれませんでしたが、闘犬センターに入ってきたということはそれなりのポテンシャルを持ったピッチャーばかりだったんですよ。そいつらが束になってかかっても、西村信紀の牙城を崩すことは出来ませんでしたね(笑)
やはり西村信紀は特別であり、西村信紀さんにだけ神が与えた能力であり、フォームであるのかもしれません。
特にこの頃は若くて勢いもありましたし、勤続疲労による故障もなかった時代ですので、そのボールの勢いとキレ、さらに日本人ではなかなか見られないボールの回転もあって、ボールが前に飛んでこないという感じさえありました。
長くソフトボールに関係してきましたが、これまでの日本人ピッチャーで「凄さ」を感じさせられたのは、この西村信紀さんだけですね。
西村信紀さんのフォームも今どきのフォームではありませんが、この時のボールが投げられれば今でも日本のエースは西村信紀さんだと断言できます。
だからでしょうか、現在の日本のピッチャーのスピードは速くなっていますが、どのピッチャーのボールを見ても「速いな。」と思ってても「凄いな。」と思うことはありません。
早く西村信紀を超える、日本の大エースの登場を期待しています。
動画を提供していただいた中村様、貴重な動画ありがとうございました。