ソフトボールは野球とよく似たスポーツで、距離が野球より短くて、ボールが大きいことが違うと思われている方も多いと思います。そのよく似たスポーツでありなから、最も大きく違うのが投手の投げ方になります。
当然ルールも違っていますので、投球のルールについて確認してしていきましょう。
ピッチャーズサークル
ソフトボールのピッチャーは、ピッチャーズサークルと言われる円の中から投球しなければいけません。
野球のようなマウンドはないのが普通です。(野球場を利用して試合をする場合に、傾斜がある場合があります。)
投球距離は男子:14.02m、女子13.11m、小学生10.67mで、投手板を中心とした半径2.44mの円が描かれ、これをピッチャーズサークルと呼びます。
投球の準備
1.投手はボールを持たないで、投手板上またはその付近で投球姿勢をとってはならない。
2.捕手が捕手席内にいないときは、投手は投球位置にいるとはみなさない。
3.投手板を踏むときは、必ず両手を離して両足を投手板に触れていなければならない。
そのとき、一塁と三塁を結んだ線に両腰を合わせる。
4.捕手のサインを見るときは、投手板上で両手を離して、グラブあるいは投球する手にボールを保持しなければならない。
5.投球動作に入るときは、身体の前または横でボールを両手で持ち、2秒以上、5秒以内身体を完全に停止しなければならない。
投球開始
投球動作は、両手を合わせて完全停止後、ボールをグラブから離したときに始まります。
正しい投球動作(ファストピッチ)
オフィシャルのソフトボールルールはファストピッチについて規定しているもので、スローピッチについては、スローピッチのみに適用されるルールが別に規定されています。
ここではファストピッチにおける正しい投球動作について、確認していきましょう。
1.投手はウインドミル、スリングショットなどのモーションで投球してよいが、速やかにボールをなげなければならない。(現在は一部のママさんソフトボーラー以外の投手がウインドミル投法ですので、ウインドミル投法について説明します。)
2.投手は両手でボールを持って、投球動作に入ったのちは、ボールを両手から離して前後左右に揺すったり再び両手に戻したりしてはいけない。
3.一つの動作でウインドミルとスリングショットを組み合わせたり、途中で停止したり、逆回転したり、まぎらわしい投球動作をしてはならない。
4.投手は、ウインドミルで投球するとき、腕を2回転させてはならない。
(注)ウインドミルモーションを始める前に、腕を横あるいは後ろに落としてもよい。
このとき腕は2回腰を通過することになる。
5.打者に対して下手投げで、手と手首が体側線を通過しながらボールを離さなければならない。
(注)手は腰の下にあって、手首は肘よりも身体から遠く離れないようにしなければならない。
6.打者に対して自由足を一歩前に踏み出すと同時に、投球をしなければならない。
自由足を踏み出す範囲は、投手板の両端の前方延長線上でなければならない。
7.投手の軸足は、前方に引きずったり、跳んだりする前は、投手板に触れていなければならない。
(注1)軸足は、投手板に触れたままであれば、投手板の上でスライドさせてもよい。
軸足を投手板から持ち上げて、再び置き直すと不正投球となる。
(注2)投手板から蹴り出していれば、軸足を引きずったり、跳んだりして着地し、投球することは合法的である。
軸足を投手板から離し、前方に移動させ、投手板に触れていない地点から投球すると不正投球となる。
8.投手板から軸足をずらして(投手板から離れた地点から)投球を開始し、投手板以外の地点を蹴りだして投球すれば、これは不正投球となる。(クローホップ)
(注)投手は、投手板から蹴りだしていれば、跳んで(リーピング)、着地し、一連の動作の中で投球してもよい。軸足が投手板から蹴り出され、その後に軸足が一連の動作として動き続けている場合は、フォロースルーとみなし、クローホップとはみなさない。
9.投手はボールを離したのち、投球動作をしてはならない。
10.投手は投球動作に入ったならば、打者の打撃を阻止するために故意にボールを落としたり、転がしたり、弾ませてはならない。
11.投手はボールを受けとるか、球審がプレイを指示をしたのち、20秒位内に次の投球をしなければならない。
投手をされる方に
ソフトボールのルールは野球に比べると、よく変わりますし、その変わり方もダイナミックです。去年まで不正投球とされたものが、今年は不正投球とはならないなんていうルール改正が行われます。
リーピングなども何年か前までは不正投球とされたものでしたが、今は主流となっています。
ルールを守りながら、速いボール、鋭い変化球が投げなられるように練習をしてください。