ソフトボールマガジン2021年12月号の特集は「日本リーガーのバット図鑑」です。スポーツ用品メーカーの開発競争によって軽くて飛ぶバットが世の中に出て、ソフトボール界も大きく変わりました。女子も男子もホームランがたくさん飛び交うようになり、見ている方は面白いんでしょうけど試合は大味になり、男子にいたっては1番から9番まで同じスイングでホームランを狙っているかのようなチームも見受けられます。ピッチャーからするとちょっとした投げミスが1点になってしまうという、とても厳しい状況になっています。
少しでも飛んだ方がいい
バッターからするとバットを選ぶのなら少しでも飛ぶバットを選びたくなりますよね。その気持ちは理解できます。フェンスギリギリで取られてアウトなる打球が、あるバットを使えばフェンスを越える可能性があれば、当然そのバットを使います。
反発係数の制限がかかって少し飛ばなくなった(革ボール)みたいですが、相変わらずボールは良く飛んでいます。バットの進化?にともなって打ち方も大きく変化しました。これも間違いではないと思います。
女子のことは全く分かりませんので、これはあくまでも男子の話しになります。掲載されているバットの多くは女子選手のものですが、男子のバットを見てみるとバットの重量は女子とまったく変わりません。身体が大きく、筋力の強い男子が700gそこそこの軽いバットをマン振りするわけですから、ボールが飛ばないわけがありません。
古い時代の長距離バッターと言われた人は、1㎏近い重いバットを振れる人だったように思います。軽いバットは飛ばなかったんです。さらに耐久性も低くて筋力のあるバッターが軽いバットで打つと、曲がったり凹んだりしていました。
技術の進化で薄い金属でも強くて反発するバットが登場してきたんだと思います。私たちのころにそんなバットがあったらなあと思ったりもしますが、昔は昔でその時代にあったソフトボールがありました。
ゴムボールには革ボールのような反発規制がありませんので、ゴムボール用のバットの進化はとどまることを知りません。ゴムボールを打っているのに革ボールを打っているかのような打球音がするバットさえあります。ピッチャーにとってはつらい時代になりました。
値段が高い!
あといつも言っていることですがバットの値段はどうにかならないものでしょうかね。ソフトボールマガジンなんかに紹介されると誰もがそのバットを使ってみたいと思います。
大人が自分の意志で自分が稼いだ給料で買うのであれば自己責任でしょう。しかし子どもたちが学校のクラブ活動で使用するバットについては、日本ソフトボール協会がある程度ここまでにしろと言えないものなのか?
発売して試合で使用するためには協会の認定マークが必須ですよね。このマークが必要かどうかも疑問ではあるんですが、協会の運営のこともあると思うのでそれは置いておきましょう。
協会が小学生、中学生、高校生の使用するバットについては品質、耐久性などを担保しながら値段についてもいくらまでと決めてメーカーに指示できないものでしょうか?高野連はやってますよね?規制しすぎてもどうかとは思いますが、お金持ちの学校が飛ぶバットを何本も使って勝ち、飛ぶバットがそんなに買えないお山の小さな学校は最初からハンデを背負って試合をするなんてことはあってはいけないと私は思います。
専務理事さん、あなたも高知の田舎の生まれですよね。ぜひ検討してください。
2021インカレ男子
そして12月号では日体大が優勝したインカレ男子の様子も紹介してくれています。
このところ日体大の黄金時代と呼ばれているようですが、日体大は昔から強かったですよね。私たちも唯一大学生に負けたのは日体大でした。相変わらずソフトボール界のエリートコースですが、いつも日体大が勝っているようでは面白くありません。
人材、練習環境、その他もろもろが揃っていない大学が工夫して、いかにして日体大を破るか?日体大相手なら負けて当たり前なんてことはありません。何かやり方があるはずです。正攻法で正面からぶつかっても勝てないかもしれませんが、日体大が出来ないこと、想像もしない戦法はあるはずです。
奇策は何度もは通用しませんが、一回なら使えます(笑)そして試合は何が起こるか分かりません。ぜひとも来年は日体大をあっと言わす大学が出現してくれることを期待します。