8月号の特集は「バッティングの強化書」です。教科書ではなくて強化書としているところがミソですね。女子を代表して山田恵理選手と川畑瞳選手、男子はドニーヘイル選手の技術が紹介されています。
女子のバッティングについては門外漢なので分かりません。男子についても今の技術は昔とはずいぶん変わってきました。その中で日本人ではなくてニュージーランド出身のドニー選手を紹介するソフトボールマガジン社さんに敬意を評します。
ニュージーランドのソフトボールは大きな体と筋力・パワーだけに頼るものではなくて、細かな分析に裏打ちされた繊細なソフトボールを重ね持つという特徴があるように思います。体格差だけはどうしようもないところがありますが、彼らの考え方は取り入れてみる必要があると昔から思っていました。
バットを振る
バッティングの強化の基本は「バットを振る」だと思っています。日本で一番バットを振るのが上手なのはプロ野球の選手でしょう。彼らは自主トレ、キャンプ、シーズン、シーズンオフにかかわらず1年中バットを振っていますね。1年間で何回振っているのでしょう?それに比べて私たちは何回バットを振っていますか?上手な人がたくさんバットを振って、下手な人がちょっとしかバットを振らないのなら、下手な人はヒットやホームランが打てなくても当たり前だと 思いませんか?
素振りでもティーでもなんでもいいと思います。とにかくバットを振りましょう。そうすれば強くバットを振ることができるようになります。振らないとボールにバットはあたりません。そして正しいスイングを身につければ、ヒットやホームランが打てる可能性が高くなります。
バットが高い!
この特集の合間に「各社イチオシ バット紹介」というのがありました。どれも飛びそうで魅力的なバットですが、一番安いバットで39,000円で革ボール対応のバットは各社合わせたように45,000円に設定されています。この価格だと10月に消費税が10%になるとなんと5万円出して500円しかお釣りが来ない状況になります。
各社開発費を含めてこの価格で利益が出る販売価格なのでしょうが、それにしても高すぎませんか?選手は誰でも飛ぶバットで打ちたいと思いますよね。私も同じです。大人は自分で稼いで欲しいバットを買うので良しとしましょう。けれど子どもたちはどうなんでしょうか。今月号で紹介されている39,000円のバットはゴムボール用のバットです。中学生と高校生も使うことになります。このバットを5本買うと20万円ちょっとの支出になりますね。部費?親が買う?それぞれ事情が違うとは思いますが、子どもたちのバットについては日本ソフトボール協会が「価格はここまでで抑えろ。でなければ認証マークは出さない!」くらいにやってくれないものでしょうかね。まさか日ソもこれで儲けているとは思いませんが。
嬉しくて悔しいニュース
チェコで開催されていた男子の世界選手権が終了しました。大活躍で全勝で決勝まで進出した日本代表でしたが、最後の最後にアルゼンチンに2-3で負けて準優勝になりました。日本男子としては南アフリカ大会の準優勝に並ぶ輝かしい成績になりましたが、優勝する大きなチャンスでしたので、逃した魚は大きかったです。
この大会の様子はまた詳しくお伝えすることもあると思いますが、夜中から始まった中継を見てしまって、タイブレーカーが終了して寝ようと思ったら外は明るくなっていました。「おめでとう。」という気持ちもありましたが、なかなか優勝するチャンスはおとずれてこないものなので、優勝するチャンスがあったこの決勝戦は「勝ちたかった試合だったな。」という思いが強かったのも事実です。
ただニュージーランドに2勝するなど組み合わせに恵まれたとか、まぐれだとかということではなくて、日本男子の実力が上がってきての今回の成績だと言えると思いますので、これからが楽しみになってきました。ただニュージーランドやカナダ、アメリカ、オーストラリアなどがこのまま日本の後塵を拝するとは思えません。研究もされるでしょう。さらなる強化を望みます。
表彰式の嬉しそうな写真もアップされていました。胸を張って帰ってきてください。そして少しゆっくり休んだら、また日本リーグなどでその姿を見せてください。お疲れ様でした。そしておめでとうございます。