コロナ禍で続けている二人きりでのソフトボールですが、この日は弘瀬先生の都合が悪く一人になってしまいました。高知県の新規感染者はなかなか減らず、そう言う意味では一人だったら感染リスクはほぼゼロな訳ですから一番いいのかもしれませんが、ソフトボールは一人で出来るスポーツではありません。ピッチングでも最低二人はいないと思うようなピッチングは出来ません。
さて一人で何が出来るのでしょうか?
投げること以外を中心に
神様が休めと言っているんだと思うようにしようかと思いましたが、雨も降っていないし投げること以外は普通に出来るからと思ってグランドに出ることにしました。
外周を2周(約4キロ)走ってから下半身の強化、身体の使い方の改善(上半身と下半身の割れ)を意識したメニューをこなしました。私の場合打つ時も投げる時も「右肩(腕)の力に頼る」という悪い身体の使い方をしています。これは小さなころから身に付いたもので、なかなかこの動きが改善されません。
下半身のリードで上半身を引き出してくるような使い方が出来ないんです。これが出来るとボールを遠くに飛ばすとか速い(強い)ボールを投げるために重要な「タメ(間)」と「割れ」が生まれてくるんですが、これが出来ない私には打っても投げても「タメ」と「割れ」がありません。
ピッチャーの投球動作は一連の速い動きなので実際には止まるという瞬間はないのですが、身体のどこかの動きが遅くなる(止まったように見える、感じる)ことがあり、そこから加速していったり動きに変化が生じたりすることで、「タメ(間)」や「割れ」「加速」が生まれて来るんじゃないかと考えています。
100キロを達成しましたが、これからもっと球速を上げて行くためには身体の使い方の改善はどうしても必要になってくるはずです。これが出来ないとこれ以上球速は上がらないと言っても過言ではないかもしれません。
脱力としなりの関係
私はバカなので「力を入れればボールは速くなる。」と思って投げてしまっています。いや速いボールを投げようとすると、自然に身体(腕)に力を入れようとしていると言った方が正確かもしれません。
体幹には力を入れておかないとダメですが、ボールを持っている右手は最後の最後にボールを離す瞬間だけ力を入れるようにする必要があるようです。その前に腕に力を入れてしまうと腕が棒のように固くなってしまって、しなりのある鋭いスイングが出来なくなります。
ブラッシングがいかに上手く出来たとしても、この脱力が出来てないと肘から先、手首が固くてしならないので、ボールを長く持つことが出来ません。腕が体側に触れた瞬間にボールが手から離れて行ってしまうことになってしまいます。こうなるとボールが指にかかるってこともありません。
私の場合そうなっていることが多くて、あまり力まず投げた95キロくらいのボールの方が終速も落ちずに良い感じのボールが行っています。たぶんこの時は肘から先が少ししなっているんだと思います。
この感覚を頭ではなくて身体が覚えて、速いボールが投げたければ余計な力は抜け!と無意識に出来るようになる練習をやっていかなければいけません。これって言葉では簡単なんですが60年以上「力」に頼った身体の使い方をして来た者にとっては、非常に難しいことなんです。
禍を転じて福と為す
この日は受けてくれる人もいませんので、目の前にあるのはネットです。ここで力む必要はありませんから、「タメ」「割れ」「脱力」「しなり」なんかを意識してちょっと投げてみました。
現在の最速が100キロで弘瀬先生と並んでます。黙っていないだろうと思っていたら案の定弘瀬先生の逆襲が始まりました。連絡によると筋トレを強化、チューブとレニーニングも増やして球速アップを意識してやっているそうです。私の100キロ到達を喜んでくれていると見せかけておいて、また突き放そうと狙っています(笑)
私も負けてはいられないので、さらに球速を上げられる可能性のある身体の使い方の改善を目指します。この日は目の前に弘瀬先生もいないので、冷静に自分の身体の動きに意識を集中出来ました。普段は仲良く二人でやってますけど、お互い「負けてたまるか!」って思いながら投げてますからね(笑)
受けてくれる人がいないという禍を、力まず冷静に投げられるという福にしてみた9月最初の日曜日でした。