「70歳で西村信紀に勝つ!」という目標に向けて、果てしないチャレンジを続けていますが、「速いボールを投げるために」を追求していると、自分が「速いボールが投げられない理由」がはっきりしてきました。
なので今回はその「山崎浩誌のボールが速くならない理由」を検証してみようと思います。
身体的理由
まず私の身体の特徴から見てみましょう。
身体が硬い。ふにゃふにゃの筋肉よりは硬い筋肉の方が収縮は速いと言う特徴はありますが、柔軟性に欠けるということは可動域が狭くなり、上半身と下半身の割れのような状態を作るのにも苦労する要因になります。
股関節が硬い。身体が硬いの一部ではありますが、人体で最大のパワーを発揮しるこの股関節を大きく使えるかどうかで、発揮できるパワーが違ってきます。
肩関節、肩甲骨周りが硬い。肩甲骨を動かすと常にゴリゴリと言った音が聞こえるくらい、肩甲骨周りが硬くて動きがスムーズではありません。
右腕と左腕の筋力に差がある。利き腕の右腕の筋力が強く、どうしてもその力で投げようとしてしまう傾向があります。
相対的に言うと背筋より腹筋が強い身体です。胸を張る動作がやりずらくなります。どちらかと言うと上半身が被ってくるタイプです。悪くなると上が突っ込むってやつですね。
身体の使い方の特徴
投げても打っても身体の左側の壁が作れていない。
上半身が先に突っ込むような(特に力んでしまうと)身体の使い方になりがち。なので下半身リードでとか、下半身と上半身の割れのような動きが作れていない。
内転筋が上手く使えていない。足の外側の筋肉を使ってしまっていて、そのために鋭い足の引き付けが出来ず、さらに身体の軸が作れていない状況で投げている。
腕の小指側(内側)の筋肉ではなくて親指側(外側)の筋肉を使ってボールを握ってしまっているので、脇が締まる動作に繋がらない。引き下ろし動作が下に向かないのも、脇が締まって腕が身体の近くを通らないのもこのせいです。
ボールを強く握り過ぎている。極論一番力を入れるリリースの瞬間以外は、ボールが手から離れない最低限の力でボールを握っていればいいんですが、速いボールを投げようと力まば力むほど振り上げ動作や振り下ろし動作でボールを強く握ってしまっていて、大切なリリースの瞬間は力が抜けていることになってしまう。
腕をしならせることが出来ていないので、腕のスイングスピードが常に同じ。振り上げ動作→振り下ろし動作→引き出し動作→リリースと加速されるのが理想ですが、そうなってない。調子の悪い時は反対にすらなっている。
身体を大きく使うことが強いボール、速いボールを投げる動作(良く言えば遠心力)だと勘違いしている。身体の軸を中心に小さく鋭く回ること、力ではなくて身体の割れやしなりを利用して、その力を腕・手でボールに伝えることこそ速くてキレのあるボールを投げるコツであることに今頃になって気が付きました。とっても残念なことです。
フォームの特徴
上に飛べていない(下半身の力が使えていない)ので、横を向く(右腰、右肩を後ろに引く)時間がない。
左の壁が出来ていない。足を着地した時に内転筋を使えてなくて、足の外側の筋肉を使ってしまっている。なので身体が流れて、右足の引き付けも鋭くならないし、当然その上に載っている上半身も前、左方向に流れることになってしまい、その動きに引きずられて右肩も前に出てくる。
脇が締まらないので引き下ろし動作が下ではなくて前ぎみになってしまう。これは肩甲骨を引き下ろすことを意識するとともに、右手の小指に力を入れる(同時に左手の小指も同様に力を入れるといいと思います。)ように出来れば、自然と脇は締まってくるはずです。
腕が身体の近くを通らず、右肩が前に出てくるので手を外から内に振ることになる。→腕がしならず、力で投げるようになってしまう。
胸を張る動作が出来ていない。胸郭を効率よく広げるためには胸が少し上を向く方がいいのですが、どちらかと言うと胸は真っ直ぐもしくは少し下を向きがちになっている。
左手が上がらない。左手を右手のリリースに合わせて締めてくる動作が出来ていない。これは右肩を前に出すためには左、肩を後ろに引くとずっと思いこんでいたための弊害です。
ここまでは一つ一つ出来ていないのではなくて、入口が違っているのでそうするしかないことになっています。
インステップ気味に投げるので腕は後ろに隠れやすいですが、力を入れる方向とボールを投げたい方向がずれる可能性があります。身体の柔軟性が高くないので、この傾向が強くなるのでないかと思っています。
さて、どうしましょう?(笑)
こんな感じなので絶望的ですよね(笑)こんな絶望的な状況ですが、それでも何とかやるしかありません。
毎日これ以上身体が硬くならないようにと、こつこつ入浴後のストレッチを続けています。元々硬い上に60歳を超えた年齢による衰えもあります。なかなか効果を感じません(笑)
左側の壁を作る(意識しやすい)ようにするために、左足のつま先が時計の2時方向になるように着地。→この時に左足の内転筋で身体の移動を止める。→そこに右足の内転筋をぶつけるようにして右腰を回す。→この時に右肩、右腕は後ろに残っていて、上半身の回旋によって引き出される。→ボールに体重を乗せるようにしながら、ボールを押す、切るを素早く行いリリースする。
この一連の動作を力まず、出来る限りスムーズに素早く行うことが出来れば、そこそこのボールは投げられるはずです。
この動きを一つ一つ作って、それをつなげて行くのも一つのやり方かもしれませんが、西村信紀さんが言う「入口が変われば出口が変わる」を実践するのがいいような気がしています。
正しい入口を入ると正しい出口につながる廊下が見えるはずなんです。投球動作は止まることがありませんし、それもすごく短時間の中で終わらせる必要があります。切り取った一つの動作が出来ても、繋げてみるとそれが出来ないってこともあるはずです。
私にとっての正しい入り口をみつけるのが先決なのかもしれませんね。そうすると力を効率的に、そして最大限利用することが出来ると思います。なのでもったいないピッチャーなんです(笑)
一つ変われば大きく変わるかも・・・
私と同じようにボールを速くしようとチャレンジしている方は、今日長々と書いた言葉、動作の中にいっぱいヒントがあると思います。
そんなことを考えていつものように頭でっかちになっていた時に、「そうやあいつ高知に来ちょったわ!」と気が付いて、あいつ=西村信紀さんに電話をしました。そして練習のスケジュールを確認して急遽押しかけて質問してみましたのでご覧ください。
全部やる必要はありません。あなたの投げ方の中で間違っていること、出来ていないことを見つけることが出来てそれが改善されたら、そこに繋がる動作も変わってくるはずです。動きってそんなもんなんです。
みなさんは私より優秀で、こんなにたくさん出来ていない(出来ないこと)があるはずないんです。ですが私も正しい入口から入ることが出来れば、一挙にその後の動きも改善されて素晴らしいボールが投げられるかもしれないんです。だから頑張れるんです(笑)
あまりに長く絶望的なことばかり書いてしまったので、次回は希望を持てそうなことをことを書いてみようと思います。普段ピッチングしている時にはこんなに細かく考えて投げてはいません。こんなこと考えていると身体は動かなくなってしまいますので、かなり感覚だけで投げているということになります。
それを改めて文字(言葉)にしてみるとこんな感じになり、文字(言葉)にすることで気が付くことがたくさんあって、書き続けていたらこんなとんでもなく身体の使い方が悪いピッチャーだと分かったということです(笑)
この年(今年で62歳)になると、能力や動きが向上することはほとんど望めません。良くて維持、現状は劣化していくスピードを少しでも遅くするようにあがいているだけでしょうね。
それでも若い頃には何も考えなくても出来ていたことを、年を取ってしまった今は、頭を使って効率よくやることで何とかしようとしているとも言えます。しかい何故もっと早く気が付かなかったのか、やろうとしなかったのかとは思いますね。