ここに来て「肩甲骨」というキーワードにたどり着いたおかげで、私のボールに変化が起こりそうな気配があります。さらに「胸郭」というキーワードも、カラダの使い方の変化をもたらしてくれるかもしれないと期待してます。
出来るか出来ないかは別として、小さい頃から力に頼った投げ方をしてきたおかげで、カラダを上手に使ってこなかった投げ方だったものが、「速いボールを投げる」ためにはカラダをどう使えばいいのかに気が付き始めました。それをちょっとずつ身に着けることで、この年でも進化していけそうな気がしています。
「速い」かも?
2020年10月14日のピッチングは弘瀬拓生先生とのアップから始まりました。腕の使い方、振り方、さらにカラダの向きなんかをアドバイスいただきながら、今の自分のテーマである「肩甲骨を動かす」を意識して投げていると、受けてくれている弘瀬拓生先生から「おい、速いぞ!」という声がかかりました。
自分としては相変わらず指に掛かった感覚はないものの、意外にボールは行っているなくらいだったんですが、受けてくれている人がそう言っているんだから速かったんでしょうね。その様子をご覧いただきましょう。
この日はたくさん褒めていただいたこともあって、自分の可能性に気を良くしてピッチングを終えることが出来ました(笑)最近のカラダの痛みや不調で退化(老化)に恐怖を覚えていた身としては、まだまだ進化出来るんじゃないかと希望の持てたピッチングでした。
その後弘瀬拓生先生から連絡があって「今度はスピードガンを持って来て。」と言われました。最近は計ってもまったく数字が出ないので計る気もしなかったのですが、自分でも久し振りに計ってみようかと思える感じのボールが行っていたので「持って行きます。」と答えていました。それがまさかの結果になるとは思わずに(笑)
力む(笑)
雨の予報が多い1週間の中でお天気が良さそうでスケジュールの都合がついた2020年10月20日に、久し振りのスピード計測をしながらのピッチングを行いました。
しかし結果は思ったようなものにはなりませんでした(涙)
アップの段階で何を思ったのかしばらく握っていなかった革ボールでキャッチボールをしたことも一因です。ゴムボールより硬くて重いボールを投げたことで、タイミングやリリースの感覚もずれてしまったようです。
それよりも一番ダメだったのは数字が出ることで力んでしまったことです。とりあえず数字が出ればよかったんです。フォームだとか肩甲骨だとかはどこかにすっとんでしまっていました(笑)なので腕の力に頼った悪い投げ方になってしまっていますし、カラダがすぐに正面を向いてしまいます。左足で壁を作ることも出来ていませんので、腕が加速されることもありません。左足がぶれてしまっているので、投げた後の姿勢が大きく崩れています。これでは先週のようなボールは投げられませんよね。ちょっと見てください。
さらに遅い球速表示を見るのでさらに力みます。少し体が温まってきて球速は上がりましたが、それでも狙っていた数字の10kmも下の数字(93km)しか出すことが出来ませんでした。もうモチベーションガタ下がりです(笑)
さらに追い打ちをかけたのが弘瀬拓生先生です。交代して投げ始めるとこの方の負けず嫌いも相当なもので、「痛い」「硬い」と言いながらスピードを上げていきます。結局MAXは98kmを計測していました。本人としては100km行かなかったことが悔しかったようですが、「お前なんかに負けるもんか!」と腕を振って投げていました(笑)
二人の違い
この日の二人の球速の違いはどこから来ているのでしょうか?これは明らかでした。弘瀬拓生先生は腕を回し始めてから最後のリリースの間で、リリースの瞬間が一番速いんです。言い換えるとリリースの瞬間に加速しているのが良く分かります。一方私はというと腕を回し始めてからリリースまでスピードがまったく変わりません。これではスピードは出ませんし、最悪なのはこれではバッターがタイミングが取りやすくなってしまうということです。
この日の私は力んでいるので、一番力が入っているのがリリースのずっと前になってしまっています。腕を引き下ろすところで力を入れてしまっている(本来であれば肩甲骨を下げて腕が自然に降りてくればいいところが、手に力を入れて腕を速く振ろうとしているのでボールも強く握ってしまってリストも硬くなっているし、腕も外を回って来るという悪循環になっています。)ので、肝心なリリースでは力が抜けていて加速するという要素はどこにもありません。
いやいやこのスピードガンという代物はなかなかのくせ者です。まあ心の弱い私がいけないんですけどね。次は誰かにこそっと計ってもらおうかな。そしたらそこそこの数字は出るような気がするんですけど。ただの幻想かな?(笑)
身近な敵
「70歳で西村信紀に勝つ!」と宣言して始めたこのチャレンジですが、身近に敵がいることに気がつきました。弘瀬拓生先生は私より学年で3つ、年齢で2つ上の存在です。
まずこの人に勝たないことには、その上の敵に勝つことは出来ないようです。ただこの身近な敵はなかなか手強いです。やると決めたらトレーニングもきっちりやってきます。この人以上のことをやろうすると、身も心も壊れてしまう覚悟が必要かもしれません(笑)
年齢も老化も先を行っている弘瀬拓生先生を超えるためには、先週からやっている「肩甲骨を動かす」に加えて「胸郭を広げる」「腕をカラダに巻き付けて来る」「リリースを加速させる」という一連の動作をやれるカラダの連動を作る必要があります。
この動きを一つ一つ獲得するのではなくて、ここをこう動かせば次はこう動く、そして最後はこうなるという一連の「入口から出口」までを作ることが出来れば、まずこの身近な敵を超えることが出来るはずです。
そう信じてまた来週から頑張ります。