リリースの理想は「押してキル」と西村さんは言います。彼はそれが出来ているのであんなボールが投げられたんだと思うと、自分も同じように「押してキッて」同じようなボールが投げられるようになりたいと思います。しかしな世の中そんな甘いものではありません(笑)
どうすれば押してキルが出来るのか?
言うは易し、するは難しです。形はこの動画で西村さんが説明してくれていますので、ご確認ください。
この中の「キル」という動作がどうしても出来ません。現状ではしっかり「押す」ことができた時は「ボールが伸びて来る。」という感じでボールに力が伝わっています。しかし「キル」がまったく出来ていないので、指先にボールが掛かった感覚はありません。なぜそうなってしまうのでしょうか?
速いボールをなげようとするためにボールを強く握りすぎているので球持ちが良くない(手からボールが速く離れてしまう)ことも一つの原因だと思います。
また力んでしまうためにリリースの前に力が入ってしまい、リリースの瞬間力が抜けてしまっているので強く「押す」「キル」が出来ないこともあると思います。
そして腕がどうしてもカラダから離れてしまう軌道を通るので、強い接触動作(ブラッシング)が出来ないので、「押す」に続く「キル」という動作につながらない。これが最大の理由かもしれません。
自然に出来るもの!?
西村さんは「強い接触動作が必要」と言っています。この強い接触動作が出来てリストターンが生まれると手は前には出ないとも言っています。なので力を逃がすために手(上腕と前腕)は自然と内旋運動をすることになる。
この動きが最後の「キル」を生みます。この内旋運動の時に指がボールを強く「キル」ことが出来ると、ボールに強いスピンが生じます。これがボールのキレになります。
こう文字にしてみると腕がカラダに巻き付くように引き下ろされてきて、強い接触動作(ブラッシング)につながると、まず手首が屈曲してボールを押し出す、いわゆるリリースという動作に入ります。そして最大屈曲した手首は前腕、上腕の内旋に伴って内旋する。この動作が自然に行われることになるはずですよね。
私の投球動作にこの「キル」という動作が入ってこないのは、やはり「強い接触動作」がないことが原因だと思うようになりました。
入口を直そう!
強い接触動作をするためには、前回の動画で説明した肩甲骨の動きをしっかりやれるようにすること。肩甲骨を引く→肩甲骨を下す→腕をカラダに巻き付けるように引き出してくる→強い接触動作をする→「押してキル」この入口から出口をしっかり身に着けること。これしかありません。
こうすれば「胸が張れる」「腕がしなる」「ボールがキレる」と速いボールを投げるのに必要な要素が勝手に出来るようになるはずです。
そして久しく味わったことのない「ボールが指に掛かった」という感覚が、中指の指先に残るはずです。そんな夢のような瞬間が早く来るように、これからも頑張らないといけませんね。