11月15日無事に60歳を迎えました。たくさんの方からお祝いのメッセージをいただき、まだまだ頑張らないといけないと思ったことでした。ありがとうございました。
さて60歳になって最初の練習は11月17日(日)でした。これまでに気が付いたことはたくさんあるのですが、西村信紀さんに「速いボールが投げられるには?」というテーマで、私のフォームをどこをどうすればいいかをアドバイスしてもらい、チャレンジを続けてきました。
今回は横から見て分かったことをまとめてみました。まずは私のフォームをご覧ください。
左手あがりませんか?
私の動画を見てくれている方は、西村さんが私に「左手上がりませんか?」と言う指導をしてくれている場面を覚えている方もいらっしゃると思います。この左手を上げるという動作にはいろんな効果があって、それが出来ることによってその後の動作が変わってくるというものなんだと思います。
一つは左手を上げて下すという動作が出来ると、右手と左手が同じ動きをすることになって、その動作を強調することができるようになります。つまり右手が強く速く振れるようになるということです。
さらに両手を振り下ろす動作によって肩甲骨が引き寄せられ、そのことによって胸が張りやすくなるということも期待できます。胸を張るという動作が上手に出来ない選手には、肩甲骨を引き寄せろという指導が合っている時もあるかもしれませんね。
左手を上げることで上半身を上手く使うことが出来るということじゃないでしょうか?
左膝あがりませんか?
さらに西村さんからの要求には「左膝上がりませんか?」というものがありました。西村さんのフォームを見てみると、良く左膝が上っているのが分かります。上に大きく飛び上るために左膝を上げる必要があるのかな?と思っていましたが、それ以外にも左膝を上げることによって得られる効果があるようです。
それはまず前傾姿勢から始まるピッチングフォームですが、次に上半身を引き上げる必要があります。引き上げないと突っ込んで行ってしまうからです。その上半身の引き上げにこの左膝を上げるという動作が重要になってきます。この左膝を上げるという動作によって上半身の引き上げ動作が楽に出来る一面があります。西村さんは300キロという人並外れた背筋力で引き上げているんですが、筋力だけに頼っているのではなくて、左膝と左手を上げることによって上半身を大きく引き上げ、胸を張ってカラダ全体のパワーで速いボールを投げていることに気が付きました。
上半身は後傾する
左膝が上り、左手も上がり、上半身が引き起こされるとどうなるでしょう?西村さんのように強い背筋力で後ろにひかれると、左脚が着地した時上半身は少し後傾することになります。これが大きなエネルギーを生みます。
ここから一気に腕を振り下ろせば速いボールが投げられるという理屈です。
そこでもう一度私の動画を見てもらいたいと思います。どれも出来ていません。これでは速いボールが投げられなくて当たり前ということになりますね。
どのいう言葉で説明するのか?
西村さんは私に「左手あがりませんか?」「左膝上がりませんか?」という言葉で私のフォームの改善点を指摘してくれていました。そこが改善されることで他も変ってくるということだったんだと思います。しかし不器用で昔の投げ方に引きずられる私はそこから脱却することが出来ずにもがき続けることになりました。
もし「もっと胸を張るために左手を上げましょう。」「左膝が上ると上体が引き起こしやすくなるので、自然と左手も上がるんじゃないですか?」とか言われていたらどうだったのかな?と思うようになりました。これは決して西村さんを責めている訳ではありませんよ(笑)杉本だんが「西村の投げ方は難しい。」という所以はこのあたりになるような気がします。ピッチャーなら分かって当たり前のレベルが高いんです。
言い方を変えて私が出来たかどうかは分かりませんが、人によって言い方、伝え方を変えることで理解しやすくなるということがあるような気がします。人それぞれ投げ方が違います。どこを一番意識して投げているかも違うはずです。その一番のポイントを変えるために、一番分かりやすい言葉を選らぶ、やりやすいやり方を選択することで入口が変わって、自然と出口(スピードは速くなる)が変わってくることもあるような気がしませんか?
このオフはこの手と足と上体の関係に注意しながら、ピッチングを続けてみたいと思っています。これ以外にも気が付いたことがいくつかありますので、それはまた順次ご紹介して行きたいと思っています。