昨日は5月とは思えないほどの暑さでしたね。ソフトボールマガジンも7月号になりました。
バッティングの教科書
7月号の特集は「バッティングの教科書」です。講師は3人。今年日本リーグの日立の監督になった斎藤春香さんが「初心者向け打撃教室」、残りの二人が「強豪校の打撃練習」として高知県立佐川高校の笹岡先生と神村学園高校の森澤先生(看護科で教えていると言っていたような?)がそれぞれの指導方法について語られています。
内容については私がどうこう言うようなこともないので、呼んでいただいて参考になるところは取り入れていかれたらいいと思います。バットでボールを打つことは同じですが、道具の進化によって打ち方は少し変わってきたなという印象があります。しかしどんなバッティングフォームで打っていても良い当たり(ナイスバッティング)をした時の形は、みんな素晴らしいフォームになっています。
今は正しくて高度な情報がソフトボールマガジンだけでなく、動画などで簡単に見ることが出来る時代です。自分にあったスイングを手に入れられる近道がすぐそこにあります。正しいスイングを手に入れられるように、いっぱい練習してください。
なぜこの二人だったの?
さて今回の特集の講師のうち、高校の指導者2名は私の知り合いでした。それも結構関係の深い二人でしたので、全国の数多い高校の中の指導者の中から、なぜこの2人が選ばれたんだろう?って思いながら読んでいました。
男子の笹岡先生は現役中から高校男子の指導者としても活動されていましたので、自分の選手として実践してきた経験の上に、指導者としての研鑽を加えて今の指導法になっているんだと思います。写真をみていると「笹岡もこんな打ち方しよった!」って思うものがあったりしますので、笹岡はどこまで行っても笹岡なのかなと思いながら見ていました。最後にトレーニングメニューが紹介されていますが、彼が現役中春先に私がストップウォッチを持って練習に行き補強トレーニングを始めると、トレーニングメニューの途中に「西村さん(当時監督)が、ボールを使った練習やっちょけ。」って言うてましたと、すぐにやめたそうに訴えて来た顔を思いだしました。嫌なことをやらせる立場の気持ちも分かってくれたはずです(笑)
一方の森澤先生は高校の指導は初めてですね。どんなきっかけだったのかは聞いていませんが、大学の女子のコーチから始まって日本リーグ1部の監督もやりました。仙台に行くと言ったかと思えば大阪に出没したり、次電話がかかって来たと思ったら「鹿児島に行きます。」と言うので驚いたものでした。初めての高校生の指導ですが、日本のトップレベルの選手を指導した経験を活かして高校生を指導しているんだと思います。これはこれで難しいんだと思います。日本リーグレベルの選手だと当たり前のことが当たり前でなくなる。説明する言葉を変えなければいけないこともあるでしょうし、もっと基礎から教えなければいけないことも多いと思います。きっと彼の優しさで丁寧に指導していることでしょう。掲載されている写真には、現役中の彼のバッティングフォームを連想させる写真は1枚もありません。いろんなところを渡り歩いてきた森澤先生がたどりついた形がこれだということでしょう。
立派な後輩たちです。
7月号には笹岡先生、森澤先生の他、男子日本代表に選ばれている片岡大洋選手(高知パシフィックウェーブ)の記事も紹介されています。
なかなか高知県のソフトボールも全国では勝てなくなりましたが、ソフトボール王国と呼ばれていた時代の遺産は残っているようです。それぞれの場所で、それぞれの立場で活躍され続けています。東京オリンピックを来年に控えて、ソフトボール=女子という印象がどんどん強くなっている時代に、ソフトボールマガジンで男子のそれも知り合いの顔を見ることが出来るなんて夢のようです。
女子のような注目を集めることはないにしても、男子も頑張っているということを示すためにも、この立派な後輩たちに頑張ってもらいましょう。