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2回にわたって西村信紀さんの投球フォームを解剖してみましたが、今回は弘瀬拓生先生の投球フォームを解剖してみました。なぜこの人は62歳になっても元気で投げ続けられているんでしょう?
まずは動画を見てみましょう。
これはウォーミングアップが終って、少し力を入れて投げ始めた頃の動画です。まだバッターは立っていないので、力みもなくスムーズな体と腕の動きになっています。それではご覧ください。
5月11日(土)から全国シニアソフトボール高知家大会というのが高知市で開催されるので、その大会に向けてちょっと本気になってきた弘瀬拓生先生です(笑)前日もどこかで投げて来たみたいなことを言っていましたので、ボールのキレやスピードが上ってきた感じです。
この人のすごいところは、何と言っても「拘り方」です。そんなに体格に恵まれているわけでもありませんし、目を見張るようなセンスがあるようには見えません(笑)しかし生来の負けず嫌いな性格はお持ちのようで、このソフトボールのピッチャーというものに拘り続けることに関しては、この人の右に出る者はいないと言ってもいいかもしれません。さすがに若いころのスピードはありませんが、コントロール良く投げ分けるという投球術は若い頃をしのぐかもしれません。どんどんズルくなっているのかな?(笑)
ランニング、投げ込み、筋トレなど、今投げられる最高のボールを投げるために必要なものが何なのかを自分でちゃんと理解して、それをコツコツやり続ける力を持っている。これが62歳でも壮年でも実年でも、当然シニアでも通用するピッチングが出来る秘訣だと思います。
褒めるとこんな感じですが、やっぱりちょっとおかしいくらいじゃないとここまで拘ることは出来ないと思います。当然家族はあきれているでしょうし、何かを犠牲にしていることは間違いありません(笑)でもこの年でこんなピッチングがしたいなら、ここまでやらないとダメでしょうね。弘瀬拓生先生のようになりたい方は、生き方から真似をしてみてください。
下から上、上から下
次は投球フォームを分解してみましょう。投げ方は弘瀬拓生先生の言う「テイクバック投法」です。投げ方としては昔の投げ方です。しかし今とはルールも違っていましたし、この投げ方がスタンダードだった時代もあったんですね。順番に見てみましょう。
このところ弘瀬拓生先生からは「テイクバック投法の方が合っている!」みたいな囁きを言われ続けています。しかしどうもそれも弘瀬拓生先生ように行かないことに疑問を持っていました。そしてそれがこの「下から上、上から下」への動きが私は出来ていないからではないかと思うようになりました。私はただ前に出ているだけなので、ボールに強い力が伝えられていないんだと思います。
スタートやリリースの形は違っていても、強くて速いボールを投げるためには、腕のパワーだけではダメで、体重移動(前方への)、位置エネルギー(上下の動き)、遠心力、てこの原理などすべてを上手く連動させることができれば、どんな投げ方でも自分の最高のボールが投げられるはずです。また課題が見つかりました。