毎日暑い日が続いているというのに、雑誌の世界はもう「秋」の気配のする9月号が発売されました。
女子、女子、東京オリンピック、東京オリンピックです
表紙も巻頭のカラーページも「女子の日本代表」になっています。
テレビを見ていても、女子ソフトボールの話題は良く見かけるようになりましたし、上野由岐子投手の特集が各局で組まれていますね。
やはり彼女は今でも日本の大黒柱で、3年後に迫った東京オリンピックでもエースとしての働きを期待されているということでしょう。
彼女自身も言われていますが、
「本当はエースでありたいとは思っていません。これからの3年間で、私以上のピッチャーが出て来てくれることを心から願っています。」
これは偽らざる本音だと思います。
豊かな経験に裏打ちされた投球術は常に更新され、さらにブラッシュアップされているのでしょう。
ただ1年たつと、間違いなく1歳年をとります。若い頃には感じたことにない「衰え」を、一番感じているのは上野投手自身だと思います。
人は誰かと比べて人を評価するようになっています。
ですから現在の日本中のどのピッチャーと比較しても、相変わらず上野投手が一番のピッチャーになってしまいます。
「まだまだ上野はイケる!」
周りは絶対そう評価してしまいます。
けれど体力の衰え、ボールのスピード、キレを含めて数字には表れない球威の衰えを実感しているのは、上野投手本人だと思います。
以前と同じように投げて、同じコースに行ったボールが、以前は打ち取っていたバッターに、とらえられる場面が多くなっているのではないでしょうか?
単純にボールの衰えだけではなくて、相手が研究してきた、何度も対戦して上野投手の投球に慣れてきたなどの要素はあると思います。
だから勝ち続けるためには、常に成長、進化を続けていかないといけない訳です。
若者の特権である「伸びしろ」というものが、年寄りにはありません(笑)
技術でごまかすことしか出来なくなってしまうんです。ただそれが出来るのも一流の証拠ですし、この苦しみも上野投手だけしか分からないものだと思います。
体格的には上野投手に負けないものを持っているピッチャーは出てきました。ただそれだけでは上野投手を超えるボールが投げられるピッチャーになることは出来ないでしょう。
やはり上野投手には、何か特別な能力があるんだと思います。残念ながらそれを持たずに生まれてきたピッチャーは、努力するしかありません。
幸いなことに今は「科学」というものがあります。その便利なものを使って、自分弱いところはどこで、どう鍛えていけばいいのか。
さらに強いところはどこで、これをさらに伸ばすにはどうしたらいいのかをアドバイスしてもらえるシステムがあります。
あとはそれをコツコツと継続してやってみて、結果どうなるかを試合で試してみる。
良ければ続ける、ダメだったならやり方を変える。これだと思います。
日本のソフトボールファンみんなが、上野由岐子投手を超えるピッチャーの出現を期待しています。
女子のピッチャーのみなさん、頑張ってくださいね!
インターハイ出場校の紹介
男女のインターハイ出場校の紹介と、
「2017インターハイ展望」
と題して、今年のインターハイに出場するチームの中から、5校が紹介されています。
その中の1校、群馬の新島学園の紹介には現日本ソフトボール協会副会長でもある三宅先生の写真もありました。
プレーヤーとしても一流であり、指導者としても立派な成績をおさめられて、優秀な選手を多く輩出されました。
そして今は日本のソフトボールのかじ取りをする立場になられていて、いつまで経っても私なんかにとっては雲の上の人です。
またどこかでお目にかかる日を、楽しみにしておきましょう。
インターハイの女子は、7月30日から8月2日まで山形県の白鷹町と長井市で、男子は8月5日から8月8日まで南陽市で開催されます。
実力を出し切って、思いっ切り戦ってもらいたいですね。それとケガのないように!
男子の会場である南陽市は、日本リーグでほぼ毎年お世話になった場所です。思い出もたくさんあります。温泉あり、美味しいものありで、毎年ここに行くことを楽しみにしていました。
残念ながら見に行くことは出来ませんが、機会があればもう一度訪れてみたい場所です。なんだか、ここでプレーできる高校生が羨ましくなりました。
実年の全国大会開催してくれないかな?(笑)元山形県庁のみなさん、よろしくお願いしますね!
歴代優勝校
この写真を見て下さい。インターハイ歴代優勝校の一覧になっています。
男子の第1回の優勝は高知県の窪川高校(弘瀬拓生先生の出身校です。)、第2回の優勝も高知県の清水高校(誌面では土佐清水となっていますが、土佐清水市にある高知県立清水高校が正しいと思います。)(デンソーでエースとして活躍した橘さんや今西投手の出身校です。)です。
高知の男子のソフトボールが強かったことを知っている人でも、この2校がインターハイの第1回と第2回の優勝校であることを知っている人は、そういないと思います。
この後に高知工業や高知商業が強くなり、有吉投手の時代の高知学芸高校、そしてみなさん良くご存知の岡豊高校が強い時代に続くことになります。
ただこの初期の時代から、
全国で勝つより高知で勝つことが難しい
というほどレベルの高い予選が行われていました。
それが高知県のソフトボールの強さの礎でした。
ただ最近は県内での切磋琢磨が行われるほどの選手層もなくなり、なかなか全国に行っても勝てないようになっています。
そろそろ学校単位ではなく、県単位で全国と闘うようなイメージを持って、選手強化を進めていくことも考えておかないといけないのかもしれません。
少子高齢化の先進県として、ソフトボールの競技力向上はどうして行くのか?
高知ソフトボール協会、高体連のソフトボール部、中体連のソフトボール部、みんなの大きな課題だと思います。
頑張って下さい!!!