ソフトボールマガジン3月号が発売されました。
女子の全日本候補メンバー
メイン記事は当然「女子日本代表強化指定選手」の紹介記事です。これだけ注目が集まってくると、選手のモチベーションもおのずと上がってきますよね。
競争も激しくなってくると思いますが、2020年に向けてどんどん実力をつけて行ってもらいたいものです。
男子全日本チーム
今年は男子の世界選手権も開催されるので、今月号には男子の全日本チームの紹介記事も掲載されています。
そして今回監督を務める岡本監督(高知パシフィックウェーブ)のインタビュー記事も掲載されています。岡本監督の描く日本チームとは、日本チームの戦い方とはなどが語られています。
岡本監督が現役時代に自分で経験した世界選手権と今を比較して、日本チームが世界の強豪とどう戦えば勝てるのか、何が必要で、何が欠けているのか、冷静に分析しているようです。
しっかり岡本JAPANを作って、思いっ切り戦ってきて欲しいと思います。早速男子としては珍しくニュージーランド遠征が組まれていますので、まずは腕試しと言ったところでしょうか。
伝説のスラッパー登場
ソフトボールマガジンで以前連載されていた、西田繁幸さんの「スラピスト珍道中」が復活しています。ボールとバットが飛ぶ時代になって、小技が日の目を見ることがなくなりつつあります。
日本リーグなどを見ていても1番から9番まで、全員が同じようなスイングをしているチームさえ存在します。それだけ誰でも当たればホームランになる可能性があるということでしょう。
ランナーをためて、こつこつ繋いで1点を取るという効率の悪いソフトボールではなくて、一振りで1点を取るソフトボールとでも表現したらいいのでしょうか。
昨年から少しバットの反発係数に制限がかかった関係で、長打の出る確率は下がっている印象はあります。まあこれもこの制限の中で各社が「飛ぶバット」の開発競争をするでしょうから、そのうちまた少しずつ飛距離は伸びていくんでしょうね。
「飛ぶバット」が売れるでしょうし、バッターとしても少しでも遠くに飛んだ方が気持ちがいいので、仕方のないことです。
そんな飛距離重視の時代に、ソフトボールマガジンさんが西田さんを再登場させた理由はなんだったんでしょう。この「スラップ」という技術に、何かあるということなのでしょうか?
日本のスラップの歴史
これはあくまでも私見なので、違っている可能性もあると思います。
日本で最初に全国クラスの大会で「スラップ」を始めたのは「闘犬センター」だと思います。と言うのは私たちが参加した、1983年にアメリカのミッドランドで開催された世界選手権の対ニュージーランド戦でニュージーランドの左バッターにスラップをされた時に、内野を守っていたのがサードの大木選手(群馬教員)ショートの家竹選手(闘犬センター)、セカンドの私、ファーストの深見選手(闘犬センター)だったんです。
スラップなんて見たこともなかった日本チームは、セーフティバンドだと思って動いていました。それがいきなり打ってくるものですから大混乱になります。
打球はショートゴロになって、それを家竹選手が処理をしたんですが、ファーストの深見選手は前に出ようとして打たれたものだから1塁に帰ろうとします。セカンドの私はバンドだと思って1塁に入ろうとしていたんですが、打たれたことに驚いたのと、深見選手と重ねることを恐れて足を止めてしまっていました。
すると家竹選手の送球は、深見選手と私の真ん中、ちょうど1塁ベースの上を通過して行きました。
「あれはいったい何?????」
呆然としていた記憶があります。こんな打ち方があるんだと驚いてしまったんですね(笑)
ニュージーランドなどでは以前からやられていた技術だったんでしょうから、これまでにも見たことがある日本人はいたのかもしれませんが、この「スラップ」というものを、日本の全国クラスの大会で見たことはありませんでした。
見ていたら、あんなにビックリすることはなかったと思います。
そして日本に帰ってから闘犬センターが、日本でやり始めたと私は思っています。それが代々継承されて井上選手や西田選手によって洗練されて来たんだとも言えると思います。
くせ者西田
普通セーフティーバンドやスラップをする選手は、足の速い選手が多いですよね。というかそんな選手ばかりじゃないでしょうか。
ところがこの西田選手というのは、そんなに俊足ではないんです。闘犬センターに入ってきた頃は練習不足もあってヨタヨタしていて、試合中によろけて転ぶなんてことが良くありました。
いっぱい私に怒鳴られていました(笑)
ただこのくせ者は、ちょこまか小技ばかりするわけでもなくて、時には強振して長打も打てるセンス抜群の持ち主なんです。
守備の動きを見て、自分の動きを変えることが出来ます。バンドやスラップを意識しているなら強く打つ、逆に下がっているようなら前に転がす。右に動けば左に打つ。やっかいな男です。
岡豊高校の同級生
最初にご紹介した岡本全日本監督とこのスラッパー西田さん、そして現トヨタ自動車男子ソフトボール部監督の江口さんは、岡豊高校の同級生です。
なにかすごいメンバーが揃っていたものですね。ときどきソフトボールマガジンの中でお互いを褒めあっていることがありますが、それほどでもないと思っているのは私だけでしょうか(笑)
それでも高校時代の同級生がこの時代になっても、日本のソフトボール界を牽引しているのは素晴らしいことだと思います。それぞれがあいつが頑張っているんだから俺もと思ってやっているのかもしれませんね。とてもうらやましい関係だと思います。
それぞれの活躍をお祈りしています。
実現していないお願い
去年の8月にこのサイトのブログにこんな記事があります。
https://ipansyadan-nsab.com/archives/4364
ソフトボールマガジンの新連載の準備で忙しいかったんでしょう。そしてソフトボールマガジンの記事と同じことを書いてもいけないと思ったとも思います。
スラップの記事はソフトボールマガジンで紹介してもらったらいいので、あなたの打撃理論、例えばトニーと話していたというピッチャーのどこを見ているかなどの話しを記事にしてくれませんか?
あのピッチャーのフォームは見ていなくて、リリースのところ(最後は誰でも必ずここからボールが出て来る)しか見てないという話しなんかは、すごく面白くて参考になると思うんですけどね。
よろしくお願いします。このブログを見てくれている、みんなが待ってますよ!