土佐土建ソフトボール2016シーズン終了しました。
12月11日(日)の秋季選手権大会シニア(60歳以上)の部で、土佐土建ソフトボールクラブの2016年シーズンが終了しました。
シニアは来年から本格的に参加する予定なんですけど、この秋季大会に練習がてら参加していました。土佐土建の主力選手が高齢化してきて、シニアに参加できる年齢に入る先輩方が多くなったということですね。
土佐土建は今シーズン「壮年(40歳以上)」と「実年(50歳以上)」に参加して、全国大会や西日本大会への出場を目指していました。創部以来これまでどれかの全国大会か西日本大会には参加してきていたのですが、何と今シーズンは壮年・実年両カテゴリーともどの大会にも出場することは出来ませんでした。
これまでその成績を支えてきた、主力組の高齢化に伴う戦力低下が一番の原因でしょう。さらに若手の戦力補強もままならず、チームとしての新陳代謝が進んでいないことも、成績不振につながってしまったと思います。
オーナーをはじめ「ひとクセもふたクセもある」チームと思われていますので、なかなか誘っても若い選手が簡単に入部を承諾してくれることはありません。外から見るとそんな変なチームに見えるかもしれませんが、中に入ると意外に真面目にソフトボールに取り組んでいるんですよ(笑)
ただ若い頃に必死でソフトボールをやってきたクセが抜けなくて、年を取った現在でも試合になるとちょっと態度が悪くなったり、お口が乱暴になったりするんです。ただそれだけです。普段は他のチームのように、普通のおじさんたちの集まりなんです。
オーナーは気前が良くて、全国大会に行くと1回は焼肉に連れて行ってくれます。勝ち進むと選手から「また肉が食べたい!」と言われますので、2回目の焼肉ということも珍しいことではありません。
土佐土建は宿舎で夕食をとることはほとんどありません。以前夕食付きで宿泊したこともありますが、おかずが足らないとか、決まったメニューでは食べたいものが食べられないというようなことがあって、以降焼肉でない場合は近くの居酒屋さんで、好きなものを頼んで、好きなものを飲んでということが普通になっています。
一応遠征費の負担金というものがありますが、宿泊費と初日の居酒屋さんの飲み食いでそれを消化してしまいますので、あとはオーナーにおんぶにだっこの遠征になります。一度も追加徴収などということになったこともありません。
身内にも怖い「口」さえ我慢すれば(笑)、こんな高待遇な壮年・実年チームは全国にも存在しないのではないかと思います。どこかに「土佐土建でソフトボールがやってみたい。」という方はいらっしゃいませんでしょうか?入口は大きく開けてお待ちしていますので、いつでも入ってきて下さいね。お願いします。
さて写真は今日の最終戦の最終回に投げている「弘瀬拓生さん」になります。弘瀬拓生さんは、今年「壮年」「実年」は土佐土建で、「シニア」は高知シニアでプレーされました。「壮年」でも十分通用する実力を維持されていますので、距離が1メートル近くなる「シニア」では誰も打つことが出来ないんじゃないかという予想もされていました。
弘瀬拓生さんは「シニア」で高知県予選を突破して全国大会に出場しています。そこでも簡単に全国の強豪を押さえ込んでしまうのではないかと思っていました。ご本人もそう思っていたようなふしもありました。
距離が近くなるということは、体感スピードも上がるということです。壮年に通用するスピードが出ているのですから、言い方は悪いですがシニアクラスなら、みんなキリキリ舞いやんと思ってもおかしくはないですよね。
ところがフタを開けてきると、そうは簡単にはいかなかったようです。距離が短くなるというのは、変化する距離もなくなるということです。今までと同じ感覚で投げていまうと、変化する前にキャッチャーのミットに入ってしまうということになります。
さらにこの「シニア」の連中は「バットを振らない」んです。「振り回さない」と言ったほうがいいかもしれません。コンパクトに当ててきます。バットが良く飛ぶということもありますが、ピッチャーのボールにスピードや力があると、その反発力で打ったボールが飛んで行くということにもなってしまいます。
年を取ってスピードボールは投げられないけれど、コントロールとボールの変化でバッターを討ち取っていく老獪なピッチャーが勝ち進んでいく姿も多く見かけることになりました。
さらにこの全国大会で上位にくるチームの方々は練習をしっかりされていて、守備も堅実ですし走れます。良く走り込みをされているという証拠でしょうし、打てないとなるとバントでかき回してきます。これに対応できず守備がミスをするようだと、ゲームに勝つことはできないという結果が待っていますね。
弘瀬拓生さんは初参戦した今年の「全日本シニアソフトボール大会」で、この「シニアのソフトボール」の洗礼を浴びてしまったようでした。そのショックでソフトボールが嫌いになったということで、最近は来年の「龍馬マラソン」に向けて長距離走に専念していました。
今日もシニアの大会には参加せずに、高知県安芸市で開催される「タートルマラソン」に出場することになっていたんですね。そしたら今日投げるはずだったピッチャーが転んで右手を怪我して投げられなくなり、急遽オーナーが弘瀬拓生さんにSOSの電話を入れて、マラソンはキャンセルして、今日の登板となったわけです。
この2ヶ月くらいまったくピッチングしていないということで、楽に腕を回して無理はしないという感じで投げていました。しかしそこは弘瀬拓生さんです。ピンチになると少し地下を入れたり、腕を回すスピードを上げたりはしていました。やはりどんな試合、どんな相手でも打たれたくないのがピッチャーですよね(笑)
この決勝戦も楽に投げていたんですが、野手の送球エラーからランナーが出て、その後は討ち取った当たりが野手の間に落ちたりとツキもなく、7失点していまいました。だんだん表情がくもってきて、見ていて気の毒なくらいでした。ベンチには交代するピッチャーはいませんでしたので、資格はないんですが変わってあげられるものなら私が変わってあげたいと思いました。そうしないとまた「ソフトボールがもっと嫌いになった。」と言い出しそうな感じだったんです。
7回裏に何と5点を取って追いつき、この試合はここで終了。「引き分けでええがじゃない。」ということでタイブレーカーも実施せず、どちらも負けなかったという1年を締めくくるには最高の結果になりました。
弘瀬拓生さんはこの後しばらくランナーになっていただいて、また心の傷が癒えた頃に戻ってきてくれたらいいと思います。「嫌い、嫌い」と言ってはいても。結局は「ソフトボール馬鹿」ですので、戻ってくると思います(笑)
高知県のソフトボール関係者の皆さん、1年間お世話になりました。お疲れ様でした。来年もよろしくお願いします。