【ソフトボール】壮年以降のトレーニングについて

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ソフトボールの世界では40歳になると「壮年」というカテゴリーで、ソフトボールが出来るようになります。
一般ではもう「年寄り」扱いをされ、ベンチを温めているかコーチャーズボックスで立っていることが多くなる時期です。ところが「40歳」になった途端「君は若い!」と言われるようになります(笑)
そうです、いきなり「壮年」というカテゴリーの中では一番の若手になります。またチームの中心選手として活躍できるチャンスが巡ってきます。
そこで私の経験をお話ししてみたいと思います。
若い時と同じトレーニングはしない
「もう一度あの頃のように!」と頑張る気持ちは大切です。しかし、間違いなく年齢はあの頃よりは上がっています。体力も落ちていますし、大きく違うのは「回復力」です。
若い頃と同じトレーニングをしていたら、回復力が落ちているので間違いなく故障します。注意してくださいね。
毎日やるのであれば、トレーニングする部位を変えましょう。腹筋だけは疲労しにくい筋肉なので、毎日やっても差し支えないと思います。
筋力は元に戻りやすい
ウエイトを使ったトレーニングをすると、この壮年の時代であれば筋力については間違いなく向上しますし、若い頃にトレーニングで獲得していた方は、比較的短期間で筋力は戻ってきます。さらに筋肉の大きさも元に戻ってくると思います。
大きくなった筋肉を見て、まだまだやれるぞ!と思う瞬間があります。
瞬発力は回復しづらい
筋力は回復しやすいですが、瞬発力や敏捷性は若い頃と同じようにはなりません。ボールを投げる、バットを振るという動作に大きな差は出ませんが、スタートを切る、ダッシュするとかの「走る」ということについては、どうしてもスピードが落ちてしまいます。
なんとか維持をしていくというトレーニングが中心になるのかもしれませんね。マスタース陸上などで、その年齢では考えられないようなタイムで走っている方をお見掛けすることがありますが、その方たちのほとんどが若い頃に素晴らしいタイムで走られていた方が多いですね。
やっぱり年齢とともに、スピードは落ちてくるものなんでしょう。
残念ながら関節が年を取っている
筋力が元に戻ると、脳から「若い時と同じように動け!」と指示がでます。すると回復した筋肉が一生懸命動こうとします。筋力はかなり若い頃と同じくらいに回復しているので、かなりの力で収縮を繰り返します。これは問題ありません。
そこで問題になってくるのが、実際に動く「関節」の老化になります。この関節は40年間毎日動き続けて、それなりに老化しているんです。
元に戻った筋力が、この老化した関節に大きな負担をかけることになります。繰り返し大きな力で引っ張られて動かされていると、今まで経験したことのないような関節の痛みを感じるようになります。
ソフトボールのピッチャーは上腕二頭筋と前腕の屈筋群を鍛える必要があります。ある程度腕力があった方が強いボールが投げられます。
そこで若い頃と同じ腕のトレーニングをして、筋肉も大きくなり筋力も戻ってきて、力任せに投げていると「肘」の関節に違和感が出てきました。やがてそれは鈍い痛みに変わり、ついには肘が曲がらなくなりました。
結果は「筋力に関節が耐えられなくなった。」でした。
痛みが出てからでは回復に時間がかかる。
運動後の筋肉痛は別として、この関節の痛みのようなものは一旦出てしまうとなかなか治りません。まして壮年ともなると若い時より時間がかかります。
ですから痛みが出ないようなトレーニングをする必要があります。トレーニングは負荷をかけないと効果がでません。しかし負荷をかけすぎると痛みがでます。このあたりの負荷の大きさと頻度が重要になってきます。
適度な負荷と頻度を見つける必要があると思います。私の場合は週2回、大きな負荷(重いウエイトを使うのはやめて、使うのはもっぱら自分の体重とチューブくらい)は使わず、回数とセット数で調整するようにしました。そうしたら関節の痛みは出なくなりました。
筋肉の柔軟性が落ちる
やはり筋肉が硬くなります。力はありますが伸びにくくなります。切れやすくなります。筋肉が硬いのので、関節が曲がりにくくなります。特に下半身、股関節が開かない、膝が曲がらないですね。
しっかりストレッチをして柔軟性を維持したいものです。これは毎日きちんとやることで、なんとかなるものだと思います。
膝は太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の筋力がないと膝を曲げて体重を支えることが出来ないので、どんどんゴロを取るときに腰高になってしまいます。
身体が温まりにくくなります。
アップしてもなかなか体が温まりません。そして休憩すると、すぐに体が冷えてしまいます。冬場は特にこの傾向が強くなりますので、しっかり保温していないとすぐに怪我をしそうで怖いですね。
年明けの練習始めなんかは、もう恐る恐るやっているって感じになります。年を取れば取るほどシーズンオフというものはなくて、1年中動いていることが重要なんだろうと思います。少し頻度を少なくしたり、ランニングだけのメニューにするにしたりしても、身体は動かしておくことが動き続けられる秘訣じゃないかと思っています。
こんなことが57歳になった今、壮年(40歳)からのソフトボールを振り返って言えることです。そして55歳から体の負担が大きい「ジャンピング」に挑んでいるので、ブログを書きながら自分で思ったことは、このトレーニングなのであの「スキップ投法」に落ち着いてしまっているんだろうなということでした。
大きくジャンプするために必要な筋力、さらにはジャンプした体を受け止める強力な下半身が足らない。
大きな上下動の中でも軸を維持する体幹の力と、背筋力の不足。
これが無意識に動きを小さくして、なんとかストライクを投げられるように調整した結果が、今のようなフォームになるんでしょう。
さて、来年はどうなるんでしょうか?トレーニング内容もこのままで、今のフォームの精度を上げて行くのか、それとももっと大きくジャンプするために下半身のトレーニングを充実させるのか。
はたまた、先輩方のアドバイスを受け入れて元の跳ばないフォームにするのか。
自分でも楽しみになってきました。
今年1年、この拙いブロブを読んでくださり、さらにDVDやチューブトレーニングセットを購入してくださった皆さん、ありがとうございました。
来年も新しい挑戦をしていきますので、どうかよろしくお願いいたします。
それでは良いお年をお迎えください。