99キロ、98キロ、97キロは何とか出るものの、どうしても出なかった100キロが8月最後の日曜日に、やっと表示されました。スピードガン表示は100キロでしたが、手ごたえとしてはたいしたことなかったので、そんなにうれしくもなく何か自分としても拍子抜けになってしまいました。
暑いものの空気が軽い
2週間続いた雨模様とは違って真夏を思わせるような残暑の日曜日でした。気温は30度超えですが、湿度が低いせいか空気が軽い感じのする1日でした。吹いてくる風は少し爽やかで、汗をかいても息苦しさを感じるようなこともありませんでした。
強い日差しを意識してTシャツは「黄色」を選択。このTシャツ、何と30年前の代物(笑)白に次いで熱を吸収しにくいと言われる黄色を探していたら、このTシャツを見つけたので着てみました。持っているTシャツのほとんどは紺が多く、グレーと白と黒がちょっとずつって感じですね。
心なしかアップする身体も軽いように思え、少々期待しながらキャッチボールに移っていきました。
速いボールを投げるために必要なこと(山崎浩誌版)
私がもっと速いボールを投げるためにしなければいけないことを書き出してみました。3つか4つ、多くても5個くらいかなと書き始めてみると、あるはあるは、何と14項目にもなってしまいました。
これを一つ一つやれるようにしなければいけないのではなくて、入口が違っているのでこんなにたくさんの寄り道をしてしまっているって証拠なんですね。一つ改善されるとその先の3つくらいが自然と良くなる(変わる)はずなので、結局は私の投げ方は速いボールが投げられるピッチャーの投げ方ではないって言っているようなもんなんです。61歳9か月にしてはっきり自覚しました(笑)
いきなり全部良くなるってことなんかないので、この日(8月29日)は、左足が着地した時に出来るだけ右手の位置を高い位置に残しておくことを意識してやろうと思っていました。そのために着地した時の腰の位置も高くする。腰が抜けないように体幹(丹田の位置)に力を入れるも意識するようしていました。
それが功を奏したのか本格的なピッチングに入る前の遠投から、普段表示されない数字が表示されていました。この力感(力まず必要な時に力が入る)で投げられたらと願っていました。
やっと出ました100キロ!
いつもより速めの数字が並ぶものの、やっぱり100という数字は出ません。あがいていたら弘瀬先生から「ボール変えてみいや。」と声がかかりました。このところの雨の中の投げ込みで私が暴投を続けたせいで、革ボール(ホワイト)の表面がザラザラになってしまっていました。
それでイエローで投げてみてって言われたんです。ゴムボールより表面が硬く押すという感じが強く出せる革ボールの方が投げた感触がいいんです。さらに縫い目が高く指にかかりやすいということもありますね。最近は「球速を上げる」しか頭にないので、革ボールでの挑戦になってしまっています。ただこれが私と弘瀬先生の左手の指(特に親指)を壊しているんですけどね(笑)
イエローを投げているとどんどん球速が上がってきて、99キロが出たと思ったらいきなり100キロが出ました。いつ以来でしょう?右手を突き上げてガッツポーズです(笑)しかし顔はあまり喜んでいるようには見えません。何か感触が良くなかったんです。「あれで出るが?」そして聞いていました。「終速は何キロですか?」「遅い!!!!」そうなんです、初速と終速の差が大きくてたいしたボールには見えなかったんです。
それでも先週までとは違った意識で初速は速くなりました。これがボールの威力(回転数、回転軸、キレ、伸び)に繋がるように、まだまだ改善しなければいけません。チェック項目のまだ2つか3つが意識出来るようになっただけです。
その様子を見ていただきましょう。
この後休憩して残り20球投げたんですが、休憩前に出始めたすっぽ抜けが多くなり、悪い癖の力任せ投球が多くなりましたのでこの日もう100キロが出ることもありませんでした。たまたま出来ていたことも身に付いてはいないので、ちょっとしたことで出来なくなってしまいます。
意識して続けるしかありませんが、先は長いです(笑)
60歳でお酒をやめてしまいましたので祝杯ともいきません。さらにコロナで誰かと集まるって「今日ついに100キロが出た。」と報告することも出来ませんんので、特に何もなく1日が終わることになりました。
次の目標は初速105キロ終速95キロです。
私が100キロを出したということは弘瀬先生が燃えるってことです。たまたまこの日は同じ100キロでしたが、あの人の性格ならすぐに101キロを出してきます。目の前で負けていることを簡単に許す人じゃないんです(笑)
年は私の方が3歳ほど若いんですから、私もこのままでいいとは思っていません。そして感覚からするともっと右腕の力が抜けてしなるように使えて、リリースが強くなって指にかかるようになれば105キロくらいは出るはずだと思っています。5キロくらい差をつければ、さすがの弘瀬先生も諦めるんじゃないかな?いやいやあの人はそんなやわな人じゃありません。トレーニングの強度、頻度を上げて逆に私より速いボールを投げようとしてくるはずです。
しかし「速いボールを投げる=無理をする」です。良いピッチャーはどこか故障していたもんです。弘瀬先生は右腕の上腕二頭筋が一部断裂していますし、右の胸鎖関節が脱臼しています。無理して投げるとこうなるんです。西村信紀さんの右の大胸筋には何本もの線が入っていました。強靭な背筋で後ろにひっぱられた右腕を前に引き出すときに何度も切れたんでしょう。
私のようにあまり無理しなかった人間は、二人のような故障をせずに還暦を迎えることが出来ています。そんな私でも肩、腰、膝に故障は抱えていますが、今も大きな故障がなく投げられるくらいで終わっているのは、無理しなかったからだと思います。でも無理しないと良いボール、速いボール、キレのあるボールは投げられないんじゃないでしょうか?
無理が出来る今のうちに無理をして球速を上げて、まず弘瀬拓生を倒し、そして最終目標である西村信紀を倒すを達成しなければいけません。「70歳で西村信紀に勝つ!」は60歳そこそこで到達した世界を70歳まで何とか維持して、衰えた西村信紀さんに勝つという私が勝つための唯一の方法だったんです(笑)せこいと言われようが、負けて終わるわけにはいかないんです!
なんとなく光が見えてきました。すぐに見えなくなるんですけどね(笑)