
ピッチングにとって邪魔になるのは無駄な力である「力み」です。「力む」とスピードだけでなくキレもなくなり、ボールはいわゆる棒玉になってしまいます。このところ「力み」によって上手く投げられていない私は、私なりに「力み」について理論的に自分のカラダの動きについて解析してみました。そしてそれを持っていつものピッチングに臨んだところ、思ってもみないことになりました。
「やってみるかえ?」
お昼に弘瀬拓生先生から電話がありました。「今日やるかえ?」「今日は行けそうです。お願いします。」先週スケジュールの都合がつかず投げられなかったので、ありがたいお誘いでした。
さらに「今日は飛ばずに投げてみて、飛んだ時とスピードが違うかどうか計ってみよう。」「どうなると思う?」と聞かれたので、「変わらんがじゃないですか(変わらないんじゃないですか)!?」と答えました。
力みかえって投げていた私の球速は上がっていませんでしたし、これくらいの数字であれば飛ばずに投げても変わらないという感覚がありました。
走り幅跳びや走高跳びで言うと助走して飛ぶのと、助走なしで飛ぶのとの違いを見てみようというこちになりますが、現状の私であれば助走しようがしまいがあまり変わらないという状態だということになります。まあこれはあくまでも球速だけに絞った話しにはなりますが、とりあえず投げてみようということにしました。
やっぱり変わらない(笑)
アップを済ませてピッチングに入りました。出て来る数字は飛んで投げるよりは数キロ落ちるものの、予想通り飛んで投げる時とたいして変わりはありませんでした。さらにカラダの動きが少ない分ボールもコントロールしやすいです。
弘瀬拓生先生からは「安定しちゅうね。」と言ってもらいましたが、バッターからすると同じタイミングで同じスピードのボールが続けて来るわけですから、とても打ちやすいピッチャーだということが出来ます。思わず私から「最高のバッティングピッチャーということですよね!?」と言ってしまいました(笑)
投げている様子をご覧ください。
投げている途中でいくつかアドバイスももらい、2~3キロ球速は上がりましたがなかなか思うようなボールは投げられませんでした。そしてついに「力み」のようなものも感じだしたので、投げるのを止めて弘瀬先生のところに近づいていきました。このまま投げていても仕方ないので、今頭の中で考えていることを説明してこれからどうしようかと話すつもりでした。
その様子がこちらの動画になります。
「力み」は腕だけではなかった!?
私は私のことしか考えていないので、私の投げ方で「力み」がどのように影響しているのかを説明しました。しかし話しをしていると弘瀬先生の理論でいくと、どうも「力んでいる」のは腕だけではなくて胸郭をふくめた上半身全部であって、そこに力を入れることで本当に力を入れなければいけないリリースの瞬間力が抜けてしまっていることになるようなんです。
「投げている時に呼吸してる?」「してませんよ!」「そんなこと意識したこともありせん。」また新しい課題を突き付けられました(笑)しかしこの「呼吸」という言葉によって私の胸が張れない原因の一つが分かったような気もしました。息を止めて胸郭も力んでいるので胸郭が広がりません。なのでいかに肩甲骨を意識しても胸の張りが出てこないのではないか?
私の中では常に「力を入れた方が速いボールが投げられる。」と思っているようです。これはあながち間違いではないのですが、力を入れる場所が大切なんですね。私の場合は力を入れなければいけない時に力を入れられず、その前の力を入れてはいけない時に力をいれて「力んで」しまっているということです。
この「力を入れる」と「力んではいけない」ということを上手に説明してくれている動画をYoutubeで見つけたので見てみてください。
この話しを聞いていると私の投げ方がいかに悪いかが分かります。ボールが速くならない理由が分かります。そしてガッカリします(笑)
しかし出来ていないことが出来るようになれば、変われる可能性があるということでもあります。こんなこと意識しなくても出来る人を羨ましくは思いますが、意識してもなかなか出来ないんだから仕方ありません。やれるところまで、カラダが動く限り、諦め悪くあがいてみましょう!(笑)
力を抜いて投げてみよう
次回は「力を抜いて投げてみよう」をやってみようと思っています。腕だけでなくて胸郭も呼吸も、そして心も柔軟にして投げてみるつもりです。
60歳最後の気づきを弘瀬先生との対談形式にしてみました。ご覧ください。
気温も下がって来てアップしてもなかなか身体が温まりにくくなりました。ここでも年齢を感じてしまいますが、この年になっても新しいことに気が付き、チャレンジ出来ることに感謝して61年目の人生を進んで行きます。
どうもこれまでソフトボールだけではなくて、生き方全部がカラダに力を入れて「力んで」生きてきたよな気がしてきました。年相応に力を抜いて生きてみたいなと思っています(笑)