弘瀬先生から「100キロ超えるまで帰れません!」という企画をやろうと提案がありました。ここ最近スピードが上がっているのは自分でも認識していましたが、スピードガンの表示よりもバッターが速く感じるボールに意味があるんじゃないかと思うようになっていたので、ずっとスピードガンを持って行くようなことはありませんでした。
しかしどれくらいの数字が出るのかも興味はありましたので、突然の土曜日のお誘いでもありましたが先週投げていないこともあり投げることにしました。弘瀬先生は土曜日は釣りにいくつもりだったようですが、台風の影響で海が荒れていて行けないので投げようと思ったようです。こちらとしては有難い海の荒れでした(笑)
1日目の挑戦
さて土曜日ですが日差しは強いものの風があってそんなに厳しいという天候ではありませんでした。一番きついのは暑くてたまらない、すぐに息が上がってしまってすぐにバテてしまう感じになることなんですが、この日はそんな感じではなくて、そこそこ投げ続けられる感じでした。
アップして遠投、それから本格的に投げ始めましたが、やはりスピードガンを置いて投げるとなると余計な力が入ってしまうので、いつものようなピッチングとは違ってしまいますね。
さらにスピード表示が思うような表示じゃないとなると、コントロールやキレなんかは度外視して数字だけを追うことになってしまいます。さらにスピードガンの特性だと思いますが高めの球は数字が出なくて、低めに投げ捨てたようなボールが高い数字が出る傾向があります。
この日も弘瀬先生から「どんな手を使ってもいいから100キロを出そう。」と言う指示が出ていました。ただどんな手を使ってもと言われても投げるフォームが崩れてしまえばそもそもきちんとボールが投げられなくなるわけで、表示も遅くなるのは目に見えていました。
なので頭で考えられる限りの良い投げ方の範疇でいかにリリースを速くして(あくまでも初速で100キロなので)、低めに投げ捨てられるかをやろうとしました。
その様子がこちらになります。
最初90キロくらいから始まって徐々に球速は上がっていきましたが、MAXは99キロでした。それもまったく手ごたえの無い低めのくそボールでした。途中投げている本人としたら「お、なかなかいいボールが行った!」と思うボールも何球かありましたが、スピードガンの球速表示は92キロとか93キロしか出ませんでした。
「100キロ出るまで帰れません。」と言われて始めましたが、後半は腕の力もなくなりもう無理ですと諦めることとなりました。テレビの企画でもないので帰れますしね(笑)
60歳の壁か?
結局100キロまであと1キロで諦めたんですが、日曜日も弘瀬先生が付き合ってくれることになり、2日連続で100キロにチャレンジすることになりました。
「2日目の方がええかも!?」と言われましたがアップし始めると、昨日力任せに投げた身体には普段感じないような張りがあり、「これは無理じゃない!」と言う感じでした。
ただこの日は遠投は少なめ、立ち投げもちょっとにしていきなり投げることになりました。筋肉に力があるうちに勝負しようということのようでした。出だしは昨日よりは早い球速表示が出ました。昨日投げたことで腕を含めて身体を早く動かすことに慣れたようです。
きちんとストライクゾーンに投げたボールが95キロ、96キロの表示です。ただ最速は昨日を超えることは出来ずMAX98キロで終わりました。ただ土曜日の99キロより日曜日の98キロのボールの方がはるかに質の良いボールだったように感じています。
2日目のピッチングの様子はこちらになります。
私がチャレンジした後に弘瀬先生がチャレンジしたんですが、弘瀬先生もMAX98キロでどうやっても100キロを超えることは出来ませんでした。終わって振り返ってみましたが「60歳の筋肉は若い頃のように早くて強い収縮が出来ないので、この100キロを超えるというのは結構高い壁じゃないかな?」という感想になりました。
スピードガンの数字に意味はあるのか?
例えば60歳以上のシニアのピッチャーが110キロのボールを投げたとすれば、それは意味があるのかもしれません。ここまで速いとコントロールが少々甘くてもなかなかジャストミートすることは難しいでしょうし、いかにバットが飛ぶようになったと言ってもなかなかボールを遠くに飛ばせられるバッターはそう多くないと思います。
ただこれが95キロ、100キロ程度(これは初速なので終速は80キロ台や90キロそこそこになるはずです。)であれば速さだけではなかなかバッターを抑えることは出来なくて、まずコントロール、変化球、さらには緩急を織り交ぜてバッターを抑えていくことになると思います。さらに軽くて飛ぶようになったバットでは、ピッチャーのボールにある程度球速がある方が反発力が発揮されて打球が速く遠くに飛ぶように思います。
なのでシニアになれば「中途半端に速い。」はリスクが伴うんです。そして同じ95キロのボールでも、その質の違いによって打ちやすい、打ちにくいが違ってきます。ボールのキレってやつですよね。初速と終速にあまり差がないボール、つまりバッターの手元で速く感じるボールであったり、スピン量が多くて変化が鋭い変化球であれば十分バッターを抑えることが可能になります。
プロ野球のスカウトの中にはスピードガンの表示は見ないという人がいるらしいです。確かにプロ野球でも速いだけのピッチャーは成功していません。
こんなことを書くとお前は目標が変わったのか?と言われそうですが、私の目標はどこまで行っても「70歳で西村信紀に勝つ!」ですから、速さの追求から変わることはありません。ただ単純にスピードガンの球速表示が出るだけでなくて、ちゃんとコントロールされた威力のあるスピードボールが投げられないと西村信紀さんに勝ったって言えない(たぶん誰も言ってくれないと思いますが(笑))と勝手に思っています。
感覚では60歳を超えてやっとツーステップらしくなってきて、やっと球速にも変化が現れてきているんだと思います。去年からすると10キロ近く速くはなっている感じなので、還暦過ぎのおじいちゃんにしては老化に逆らって頑張っている方じゃないでしょうか?
ただこの二日間の結果を見てみるとまだまだ努力が足りない、体力・筋力ももっと必要、さらにリリースの速度、強さを上げるためのスキルアップも必要とないものだらけです。自分では結構頑張ってやっているつもりですが、結果が出ていない以上もっと頑張れってことですよね。
自分的には涼しくなった秋には105キロが出てくれないかなって思っていたんですけど、現状の数字では夢のまた夢の世界の話しです。頑張るしかありません!でもこれ以上は無理って思っている自分もいます。どうしたらいいかなあ?(笑)