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気が付けばもうすぐ62歳。65歳にはなっていないので新型コロナウイルスのワクチンの優先順位は低いですが、それでもなかなかの年齢になってきました。この年になってまで「速いボールが投げたい!」と続けてきたんですが、元々の投げ方の亡霊からなかなか抜け出すことが出来ず、行ったり来たりをここ何年も続けているように感じます。
いっちきち、もんちきち
最近自分の動画を見直すことが多くなりました。それも西村信紀さんを岡山に尋ねて教えてもらった最初の頃の動画を良く見ています。この中に今出来ていないこと、今やれたらボールが速くなるっていうヒントがたくさんあることに愕然とします。
動画の中ではさも分かったように「うん、うん」と言っていますが、あの当時の私では理解出来ていない言葉がたくさんあって、もう4年以上やり続けてきてもうちょっとどうにかしたいと思った今だからこそ理解できる、言い換えればここをこうすればいいんだと分かる言葉や技術があります。
4年前の若い身体の時に気が付いていれば、もっと速くなっていただろうにと残念に思いますが、4年やってやっとここまでたどりついたからこそ、西村信紀さんの言う技術が必要だと実感できるようになったと思います。持って生まれた投げ方はなかなか変わらないと思っていましたが、それなりに変わっても来ています。
今自分で見ても「これじゃ無理やね!」と思うような投げ方しか出来ていません。高知県の西部にある宿毛市の方の方言に「いっちきち、もんちきち」という言葉があります。意味は「行ってきて、戻ってきて」で堂々巡りをしているようなことです。一歩前に進んだかと思えば、また一歩戻るを繰り返してきました。
一番最初はこんな感じでした。
そして次の年はこんな感じ。
さらに翌年になります。
いっちきち、もんちきちでしょう?(笑)
これから必要なものは何?
足りないものはたくさんあります。さらに失ったものもたくさんあります。例えば若さがその代表的なものですね。それに伴って筋肉の強さ、柔軟性、瞬発力も失いました。だから若い頃のように身体は強く、速く動いてくれないんです。今ある能力の中で最大の力を発揮できるように身体を上手く使うしかないんです。
方向性は見えてきました。セットからゆっくり始動してリリースで最大加速するようにする。そのためにどう飛ぶのがいいのか?腕の振り上げ動作をどのくらい遅くするのか?腕を振り上げる位置はどこを通るのがいいのか?右肩はどう後ろに引けばいいのか?腰(股関節)の回旋動作を速くするにはどうすればいいのか?腕の振り下ろし動作はどこを通るのがいいのか?左足の踏ん張りと左股関節の回旋の関係はどれがベストか?リリースの手の使い方はどれがいいのか?・・・・・
こうやって上げてみるとたくさんの課題がありますが、これってセットからの飛び出し方によってその後が決まってくるものもあるので、入りさえ改善されれば変わってくる動きもたくさんあるように思います。西村信紀さんが良く言う「入口が変われば出口が変わる。」ですね。
動きを切り取っての課題は分かりましたので、これからは全体の動きを統一(出口を決めて、そこに至る正しい道を見つける。)するようにしてみたいと思っています。4年かけても出来なかったことですから、そんなに簡単に出来ることじゃないと覚悟しています。一つ出来ても一つ出来なくなるかもしれませんし、二つ出来なくなる可能性もあります。
毎日1日ずつ年を重ねていくわけですからそっちの可能性の方が高いんですけど、やり続けるしかありませんよね。諦めが悪いんですから(笑)
あくまで目標は70歳でこいつに勝つことです。
しかしこんなに恵まれた身体能力を持って生まれてきた男に、こんな身体の動き方(一つ一つ切り取って見てみると、速いボールを投げるのにはこうやって投げればいいという動き)をされると誰もかなわないですよね。神様は不公平ですよ。やっぱりこの人はすごいです!