2019年12月8日(日)は土佐土建の今年最後の練習になりました。15日に残りの試合(壮年・実年の決勝戦)がありますが、練習としては今年最後になりました。そこでこの1年を振り返ってみたいと思います。
今年も岡山からのスタートでした。
今年の初投げは岡山県に西村さんを訪ねて、マンツーマンの指導からのスタートでした。分かっているつもりでも分っていない。やっているつもりでも出来ていない。だからボールが速くならないという図式の再確認でもありました。
ボールは擦り上げるようなリリースよりも、振り下ろすリリースの方が速くなる。そのためにも上に飛び上る動作は重要になり、強い接触動作(ブラッシング)によって速くて強いリストターンも生まれる。
これが西村信紀流の速いボールの投げ方の極意と理解しました。しかし、なかなかこれが簡単な技術ではなくて、今年1年かけても思ったような結果は出ませんでした。
強い接触動作のリスクとは?
強い接触動作によって生まれる速いリストターン。これが諸刃の剣のような危険なリストターンを生みます。確かに上手く接触動作が出来て、鋭くリストターンするとボールは勢いよく回転してスピードがあってキレのあるボールが投げられます。
しかしここから投げられるボールを上手くコントロールするのには、かなりの技術と練習量とを必要とします。確かにボールに勢いはあるのですが、どこに行くかはボールに聞いてくれみたいな感じになってします。これでは試合では使い物になりません。私のこの1年間はこんな状態でした。
日本女子の大エース上野投手のリリースを見てみてください。彼女のリリースの瞬間、手の平はお腹の方向にリストターンしています。あのブラッシングとリストターンであれだけボールをコントロールしていることに驚きます。やはり一流は違いますね。さらに凄いのは腕のスイングを最後まで加速させていることです。なので彼女のボールは速いんですね。
同じチームのH投手、N投手も上野投手に憧れているんでしょう。セットから投げ始めの形は良く似ています。しかしここからが真似出来ていないんですね。なかなか最後まで加速させることが出来ていなくて、同じスピード感になってしまっていたり、コントロールを意識するので逆にリリースの瞬間にスピードが緩んでしまっていることも見受けられます。この3人のフォームを比べて見るのも、大変参考になると思います。
私の場合は強い接触動作を意識すると、ボールをコントロールすることが難しくて思ったような投球ができない1年になりました。
2019年12月の形
今年60歳になりました。なのでシニアの試合に参加するようになり、そこで投げることもありました。シニアというカテゴリーにはシニアの戦い方があります。やはり足腰は弱りますので、守備範囲は狭くなり走力も落ちます。しかしバッティングはそう極端に落ちることはありません。さらに強振をしなくなりますので、打ち損じは少なくなります。
パワーはさすがに落ちてきますので、ピッチャーのボールに力がないといかに今の飛ぶバットでも、そんなに遠くに飛ばすことは出来ません。しかしピッチャーのボールに勢いがあるとバットの強い反発力で結構ボールが飛んでいくんです。なので少々ボールが速くてもコントロールが甘いと痛打されるという事態になってしまいます。これが私を苦しめました。
私の個人的な目標は「速いボールを投げる。」「70歳で西村信紀に勝つ!」ですから、コントロールは二の次、試合で投げるも考えていません。しかし実際試合で投げて打たれると負けてしまいます。それは本意ではありませんし、チームメイトにも申し訳ありません。そうなるとある程度ボールがコントロールできる投げ方を追及することになってしまいますよね。
そこで2019年12月現在、行きついたのがこの投げ方になります。ジャンプはツースッテップではなくワンスッテップ。リリースした手を投げたい方向に出す。こうすることによって、ボールの行先のばらつきが減ります。
悪いクセである「腰を回す」ではなくて「右足を引き付ける」ことによって動作を速くする。
この日見ていた杉本さんからは「手が以前のように前に出ている。」と褒めてもらいました。杉本さんはずっとこれを言い続けてくれています。「お前にはこの投げ方の方が合っている。」「その方が良いボールが来ている。」ということなんですけど、自分はこれまでの自分じゃないものを目指している過程だったので、「強い接触動作」、「投げた後手の平グーで地面に向ける」をやろうとしていました。
けれどそれをやるとボールが暴れる(笑)周りの評判も良くない。本人もこれじゃ試合に使えないということで、試行錯誤を始める。そこでとりあえず行きついたのがこの形ということになります。
来年の課題
しかしこれでいいとは思っていませんし、諦めることもありません。来年はこの形からまず「腕のスイングスピードを上げる。」「それも振り上げ➡振り下ろし➡リリースと順番に加速。」私の腕のスイングは常に一定のスピード感で回っています。これをなんとかしなくてはいけません。
さらに今年6月から始めたウエイトトレーニングを継続して、さらなるパワーアップをはかり、それをボールの勢いにつなげていきます。
そして1回も指先に感じたことのない「指にかかったボール」という感触を早く取り戻すことです。若い頃に出来ていたマメも出来ません。それであれだけのボールが投げられているんだから、指にかかったらどんなボールが行くのか楽しみでなりません。こんな風にでも考えないと、練習なんかやってられませんよね(笑)
来年も時期をみて岡山に行こうと思います。残念ながら西村さんの回復がまだで、これまでのように一緒に投げてという訳にはいきませんが、彼の話しにはやはり彼にしか出来ない内容がたくさん含まれています。ただ私がそれを見に付けることが出来ないだけなんです。
私が70歳のときに勝負できるように、西村さんも頑張ると言ってくれています。私もあと10年負けないように、負け続けた人生で70歳で「勝ったぞ!」言って終れるように、2020年も頑張ります。