4月22日(月)に転院をしたということだったので、新しい環境で頑張っている西村信紀さんの顔を見に行ってきました。
リハビリは1日2回
岡山大学医学部付属病院から転院したのは、吉備高原医療リハビリテーションセンターというリハビリ専門の病院でした。高知からは高速道路を使って約2時間半くらいのところにあります。吉備高原という地域で、近隣には多くの文化施設があったりで、緑豊かなで静かな環境でした。驚いたのは昼食をとるために寄った施設でツバメのヒナが飛んでいたことでした。高知より寒いはずなのに?もうヒナが飛んでいるなんてあり得ないと思って見ていましたが、外を飛んでいる大人(親だと思います)のツバメより格段に小さいので、間違いないと思います。私の施設のツバメなどは、まだ卵を抱いている様子もないのに、この違いは何なんでしょうね?
こちらが病院の写真になります。そんなに外来の患者さんがどんどん来る病院じゃないせいでしょうか、玄関はどこ?って探さないといけないくらい目立たない作りになってました。
受付で病棟を聞いて、病棟のナースステーションで「お見舞いに来ました。」と声をかけると看護師さんが呼びに行ってくれました。しかし病室にはいないとのこと。お見舞いの人が来るので行って来ると言って出て行ったと言うではありませんか。12時半くらいに行くと言っていたので、迎えに出てくれたようでした。メールで「どこにいますか?」と連絡すると「玄関にいます。」と言うので元来た玄関に戻ると、そこに車椅子に座った西村信紀さんの姿がありました。完全な入れ違いです。
2月に見た時は腹筋に力が入らないので、車椅子に乗ることも難しいと言っていましたから、格段の進歩です。右の脇腹に少し感覚もあるようで、「動くようになるなら右足からじゃないですかね。」とも言っていました。1時間ほどしゃべっていましたが、この姿勢が保持できるだけでもたいしたものです。
リハビリは午前中1時間、午後1時間の1日2回だそうです。血圧が上がらない、心拍数が多いなど、自律神経も少しおかしくなっているようで、なかなか大変そうでしたが、本人にやるという意思があるので大丈夫だろうと安心しました。
ソフトボールの話しもしなくちゃ(笑)
体調の話しや世間話から始まり、やっぱり元気になったのですからソフトボールの話しもしなくちゃですよね(笑)先日私が動画でお話しした手首の形の確認をしてみました。
で、西村さんに「押して切る」の時の手首の形をやってもらいました。それがこの写真になります。
この形でボールを押して切ることで、ボールを縦回転させているそうです。ただ西村さんは現在「腕を回す」ことはしていなくて「振り上げた腕を振り下ろす」動作を意識しているので、この形で押して切れば必ずボールは縦に回ると言っていました。ちなみにドロップの形は?と聞くと、これとまったく同じで上体が前に倒れる(前傾する)だけだそうです。それだけであんなに変化するか!ですね(笑)
ついでなのでライズボールの形をやってもらいました。するとこんな形になると言うのです。
おいおい、また私たちの常識にないことを言い出しました(笑)ライズボールを投げる時は「手の平上」が基本じゃないのか?と怪訝そうな言い方で聞くと、投げ下ろしのライズは、この形で浮きますと説明してくれました。と言うことは投げ下ろす形でボールを切ると、手は自然とこの形になるということのようです。この写真の形から前腕が回内(手の平が地面を向く)することで、ボールにライズ回転(逆スピン)をかけるんですね。もう昔の常識は常識ではなくなっているようです。
振り下ろさずに腕をスイングするなら、これまでのように「手の平上」の形でボールにライズ回転を加えてライズボールを投げることも間違いではありません。どちらが自分の投げ方に合っている、投げやすい、ボールの変化量の多い方、いろんな物差しで測ってどの投げ方を選択するかを決めればいいと思います。要するに変化すればいいんです(笑)
この振り下ろして投げるということについては、この動画で西村さんが詳しく話してくれていますので、気になる方は見直してみてください。
リハビリは続く
22日転院でしたから、今日で4日目。まだまだ病院のこともよく分かってなくて、何がどこにあるかも分かりませんと笑っていました。とりあえず6ヶ月ということでリハビリがスタートしたようです。早く仕事にも復帰したいし、西日本インカレくらいは見に行きたいんですけどとも言っていました。
この病院の入院患者には脊髄損傷の患者さんも多いようで、みなさん苦しいリハビリを続けておられるようです。重症の患者さんに比べると西村さんは両腕が使えますので、いわゆる車いすスポーツ関係の方からはすでに誘われているそうです。車イスマラソン、車いすバスケット、車いすラグビー、どれをやってもすぐにやりこなせそうなんで恐いですよね(笑)本人まったく興味がないと言っていましたが、「車いすソフトもあるぞ。」と言ったら「ん~ん」と笑っていました。
「現在の医学ではここまでが限界。」みたいな話しもされているようです。けれど奇跡のような症例が存在するのも否定できない事実ですので、焦らず諦めずで頑張ってもらいましょう。これまで誰も達成できないようなことばかりをやってきた男です。また西村がやりやがった!とみんなを驚かせるような回復を見せてください。またそのうちお邪魔しますね。