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5月号のソフトボールマガジンが発行されました。季節柄もあって
「女子ソフトボールリーグ特集」
といった構成になっています。付録も選手名鑑になっていました。
男性の監督が減少しています
その選手名鑑を見ていて気が付いたことがありました。今年は新監督になって、新体制で今シーズンを戦おうとしているチームが多いということです。
さらにその新監督のほとんどが女性で、1部リーグ参加の12チーム中、男性の監督がなんと2名しかいなくなってしまいました。
男性の監督のチームはホンダと豊田自動織機の2チームです。
男性監督が女子のチームを教えるのは難しい?
この男性監督の減少の理由は何なのでしょか?やはり男性が女性を指導することが難しいからでしょうか。それは確かにあると思います。宇津木妙子さんなんかの指導を見ていると、男はあそこまでは追い込めないような気がしながら見ていましたし(笑)
元々学校で指導している先生のほとんどが男性の先生で、そんなこともあって男性の指導者が当たり前という時代もあったのでしょうが、女子ソフトが注目され、オリンピック種目にもなり、多くのメダリストが輩出されました。
そんな経験を積んだ方たちの中から、今度は指導者として女子ソフトボールを引っぱっていく人材が育ってきたということかもしれません。
やはり女性のことは女性が一番分かっていますからね。
男子の世界しか知らない男が新監督に
豊田自動織機の新監督に就任した永吉監督は、女子のリーグで監督、コーチを経験して、今回豊田自動織機に復帰という形です。
ただホンダの新監督に就任した「植田監督」は男子のソフトボールしか知らないそうです。このあたりのことは本人も大変不安に思っていたらしく、今月号のソフトボールマガジンにその心境を詳しく語っています。
私などは1年に数回女子のお手伝いに行くだけですので、行くたびに「男子と女子は違うな。」とか「女子は分からない。」とか思ってしまいます。同じソフトボールなんですけど、なんかちょっと違う常識みたいなものがあるように感じます。
どちらが良いとか、どちらが上とかではなくて、少し違うって感じです。その少し違う女子の世界に飛び込んだ植田新監督に注目しています。
女子ソフトに革命を起こす
植田新監督の記事に載っている言葉です。
植田新監督は彼が現役時代にプレーしていた時を見ていました。シュアーなバッティングをする良い選手でしたので、すごく印象に残っています。今回彼の経歴をソフトボールマガジンで見て、野球出身だということが分かりましたので、うなずける部分が大きかったですね。
男子ソフトから見ると女子ソフトに違和感のようなものを感じているんだと思います。以前デンソーの監督をしていた後輩の森澤さんが、高知に春季合宿に来ていた時に話しを聞いたことがあります。
森澤さんはこんな人です。
彼は男子のソフトボールの後、大学やリーグで女子の指導を経験してデンソーの監督に就任しました。その経験の中で植田新監督と同じようなことを言っていました。
ちょっと違うことをやってやろうみたいな(笑)
当たり前が当たり前じゃない
ただその女子の指導経験があって、選手やスタッフもいて、環境も恵まれていた森澤さんも、なかなか自分の思うようなソフトボールにはならなかったようです。そして監督は成績を求められます。いくら良い指導をしていても、選手の信頼が厚くても、勝てなければ監督としての評価は上がりません。
「勝てば選手のおかげ。負ければ監督の責任。」
成績が上がらなければ、その責任をとるのは監督になります。
そして、実際にプレーするのが女子の選手だということですね。男子なら当たり前ということが、女子では当たり前じゃない。さらに自分ではやることが出来ないというジレンマとどう戦って、女子のチームの監督としての指導方法や、選手とのコミュニケーションのとり方、その他もろもろのことを作り上げていくしかないのかもしれません。
2017シーズンが楽しみです
新監督も多い今シーズンの日本女子日本リーグ1部の戦いが、もうすぐ始まります。今年はどのような戦いになるか楽しみですね。5月には豊田自動織機が愛媛大会にやってきます。今年からコーチに就任した、こちらも後輩の山崎泰稔さんがやってきますので、行ってみようと思っています。丹下監督体制からどのような転換を図って、昨シーズンの不振から脱却するのかも楽しみですね。
先輩風を目一杯吹かして、その裏話を聞いてきてご紹介しようと狙っていますので、楽しみにしていて下さい。
それでは今年1年、監督、コーチ、選手のみなさん、そしてチーム関係者のみなさん、頑張ってください。そして大会を開催される各地のソフトボール協会の方、ボランティアの方、よろしくお願いします。