投球の準備
ルール 投球の準備には次のように記載されています。
1.投手は球を持たないで、投手板上またはその付近で投球姿勢をとってはいけません。
2.捕手が捕手席内にいないときは、投手は投球位置にいるとはみなしません。
3.投手板を踏むときは、必ず両手を離して両足を投手板に触れさせていなければなりません。
4.捕手のサインを見るときは、投手板上で両手を離して、グラブあるいは投球する手に球を保持しなければいけません。
5.投球動作に入るときは、身体の前または横で球を両手で持ち、2秒以上、5秒以内身体を完全に停止しなければいけません。
この5項でピッチャーがイリガリーピッチを取られることがありますね。
ケースブックではどうなっているでしょう
さてこれについて、ケースブックではどう記載されているか見てみましょう。
(ケースブック)
質問:ピッチャーが投球するとき完全停止時間をストップウォッチで計ったたら、時計の2秒より短かった。これは不正投球でしょうか?
答え:ルールでは、「投球動作に入るときは、身体の前または横で球を両手で持ち、2秒以上、5秒以内身体を完全に停止しなければならない。」となっている。これは投球開始前の身体の完全停止の徹底を図るもので、「誰が見ても完全に止まっている」と認識できるものを「2秒以上」と表現したものである。身体の前または横で球を両手で持ち、身体が「誰が見ても完全に止まっている」と認識でき、5秒以内であれば、正しい完全停止である。不正投球にはならい。
ルールとケースブックは同じ?
さあ、どうでしょう。どう読むかですが、「2秒以上停止するということは、完全停止していること」と読めばその通りですね。しかし「完全停止していれば、2秒以上じゃなくてもいい」とも読めないでしょうか?
監督や選手でこのケースブックまで理解している人がどれだけいるのでしょうか。恥ずかしながら私自身もこの記述を始めて知りました。「誰が見ても完全停止している」のなら「2秒以上」でなくても不正投球にはならない????
なら、ルールを「投手は、身体の前または横で球を両手で持ち、身体を完全に停止した後に投球を開始しなければならない。」にしたらいいのではないでしょうか。
ピッチャーにとっても、審判にとっても分かりやすい基準ですよね。2秒以上と規定しておきながら、2秒以上というものを求めていないルールっておかしくないでしょうか?それともケースブックの方がおかしいのでしょうか?
一番困るのは、この審判(場面)では不正投球と言われたのに、この審判(場面)では不正投球と言われなかったということがあった場合です。そうならないようにルールがあるのであれば、このようなあいまいな判断ができるようなルールやケースブックは、なんとかしてもらいたいと思うのですがいかがでしょうか?