日本女子ソフトボールリーグ観戦紀(静岡大会)その2
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明日と言っておきながら、数日経過してしまいました。
NEC対戸田中央総合病院
初日の試合はNEC対戸田中央総合病院でした。今シーズンの初戦に勝っていますが、なかなか調子が上らず勝ち星が増えていなかった戸田中央総合病院も。後半になってきて勝ち星を積み重ねられるようになってきました。初戦のようには行かないと思って見ていましたが、3回を終了して0-0の同点、4回の表に2点を先行される苦しい展開になりました。
実力の弱いチームが先行されると厳しい戦いになりますね。先取点を取って相手を焦らすような展開に持っていければ、番狂わせが起こる可能性も高くなりますが、その逆になると実力的に上のチームは余裕を持って戦うようになってしまいます。
この試合は5回の裏にタイムリー、ダブルスチールで2点を取ってすぐに追いつきましたが、理想を言えばここで追い越しておきたかったですね。こにあたりが勝ち星が上らないチームの特徴なのかもしれません。
同点になって、さあこれからと迎えた6回表、警戒していた3番バッターを抑えてホットしたのでしょうか、続く4番バッターにホームランを打たれて再び勝ち越されてしまいました。このバッターには最初の打席でレフトオーバーの長打を許していただけに、もっと慎重にいくべきだったと思います。けれど打たれる時ってこんなものなんですよね。
この後も抵抗はしたものの得点は上げられず、結局2-3で惜敗という結果になりました。スタンドを埋めた地元の応援も残念そうでした。
これで戸田中央総合病院は6勝目となって、2部降格争いから脱出という形になりました。これでいよいよ翌日の伊予銀行戦が重要な1戦となることになりました。勝てば1部残留の道が残される、しかし負ければ2部降格が確定してしまう試合になります。
翌日午前中の練習は、いつもよりバッティングの多い内容でした。やはり得点を取らないことには「点取りゲーム」であるソフトボールで勝つことは出来ないということなのでしょう。この1戦が重要であることはみんな分かっていると思いましたが、あまりにも普段と変わらない静かな雰囲気に違和感を覚えていたのは、ここに応援に来ていた両田中先輩と私だけだったみたいです。
NEC対伊予銀行
日本女子ソフトボールリーグ磐田大会のラストゲームは、NEC対伊予銀行戦でした。この日も地元NECには多くの応援が来ていました。3塁側のスタンドを赤く埋め尽くすくらいの応援の数でしたので、こんな環境でソフトボールをやれる選手を羨ましく見ていました。
1回の表裏を0点で始まりましたので、大人しい試合になるかなと思って見ていましたが、その予想を裏切って2回から伊予銀行の猛攻が始まりました。2回に2点、3回にも2点、4回は満塁ホームランまで飛び出して一挙5点、これでこのゲームは決まってしまいました。チームの勢いがここまで違ってしまうと、これをひっくり返すのは容易なことではありません。
センター前のヒットを取りに行ったセンターが転倒して1点は返したものの、抵抗はそれだけになってしまって、結果は1-10の惨敗。これで最終節を待たずに来期2部リーグへの自動降格が決定してしまいました。
この試合は伊予銀行のこの試合に掛ける意気込みに呑まれてしまったといえばそれまでなんですが、見ていても普段練習で打っているコースには手を出さずに、追い込まれてから普段手を出さないインコースのボールを打たされて内野ゴロという形が目につきました。
完全に伊予銀行にNECの攻撃の弱いところを研究され、バッテリーの思い通りの配球をされて打ち取られた結果になりました。「何とかして。」とかいう姿勢が見られなかったことが残念で仕方なかったですね。
得点差ほどの実力差はないと思います。上位のチームと接戦が出来る力と経験もついてきました。ただ比較的実力差のないチームだからこそ格好良くヒットを打ってとか、まあなんとかなるだろうみたいな気持ちが出るのかもしれません。この試合は悪いところが全部出た試合だったような気がします。泥臭く、必死でくらいつくみたいな姿はなかったですね。
正捕手で長打も期待できるキャッチャーが、半月板損傷で欠場しなければいけなかったことも、右バッターの少ないNECにとっては非常に痛いことでした。
やはり相手にプレッシャーをかける、相手の予想していないようなプレーを仕掛けるというような発想がないと、なかなか上位のチームを脅かすことは難しいのではないかなというのが、この2日間の感想です。あまりにも相手に楽にプレーさせ過ぎですね、バッターもピッチャーも。
たくさん応援に来てくださったみなさんには申し訳ない内容でしたが、来年2部で鍛え直して再来年は1部復帰してお返し出来るようにしてもらいたいものです。
試合終了後は帰りが遅くなるので(7時間かけて帰ります。)浦野監督に挨拶も出来ずスタジアムを後にしましたが、是非機会を作ってお手伝いに行くようにしたいと思っています。