[ソフトボールルール解説]抗議についてを続けます。
「抗議」についてルールブックで定められているのは、残り3つでです。今回はその残り3つについて見ていきましょう。
[ルール]抗議の時期
1、抗議に関する意図の通告は、次の投球動作に入るまでか、守備側の全員がフェア領域を離れるまでに、速やかになされなければいけません。
(注)「チームメンバーの適格性」は、そのチームの次の試合が開始される前まで抗議することができます。
2、両チームの関係者は、問題を解決するにあたって、正しい判定を下せるように努力しなければいけません。
[ケース1]
質問:ツーアウト2塁。打撃妨害があったが、打者は安打を放ち、打者は1塁へ、2塁走者は3塁を回って本塁へ向かったが、タッチアウトになった。審判員は攻撃側の監督に選択権を与えました。攻撃側の監督は打撃妨害を選択し、ツーアウト1・2塁で試合を再開しました。次打者に1球が投じられた後、守備側の監督が、「打者・走者ともに1個以上進塁しているので、打撃妨害は無視され、選択権は与えられず、2塁走者は本塁でアウト。スリーアウトでチェンジではないか」との抗議がありました。どう処置すればいいでしょうか。
答え:守備側の監督の抗議は正しいが、次の投球動作に入っているので、抗議は受け入れられません。違反に対するルールの適用の間違いで、抗議できるケースではあるが、抗議に関する意図の通告は、次の投球動作に入る前か、守備者全員がフェア地域を離れるまでに、速やかにしなければないりません。
[ルール]抗議の裁定
1、審判員の裁定が、ルールの解釈や適用を誤ってされた疑いのあるときは、その裁定をした審判員に対してのみ、ルールに基づく正しい裁定に訂正することを申し出ることができます。
2、審判員が、その裁定に対し訂正の申し出を受けた場合は、最終の裁定をするにあたって、他の審判員の意見を求めることはできます。
3、審判員が、ルールの解釈や適用を間違っていないと判断したときは、抗議の継続を拒否し、直ちに試合を再開します。
4、チームのメンバーがこれに応じないときは、警告があたえられ、さらに抗議を続けたときは退場になります。
[ケース2]
質問:ルールの適用に関しての監督から抗議があり、協議した結果、宣告通りの適用と判断し、試合再開を促したが、監督が抗議を続けたのでその監督を退場とした。この処置は正しいでしょうか。
答え:この処置は正しいです。抗議後、最終の裁定があった後は、判定は変わることはなく、警告を与えた後、なおも抗議を続けた場合は退場となります。監督が試合から退場させられた場合は、その試合の残りを引き継ぐ監督の氏名を、審判員に提出しなければなりません。
[ルール]抗議に対する決定
決定は、次の各項目の一つに帰すことになります。
1、抗議は無効となり、得点は試合の通りで変更されません。
2、ルールの誤解ということで、抗議が認められたときは、誤った決定を訂正した時点から、試合は再開されます。
審判員の方はルールを熟知して誤りのないよう判定していただきたいですし、チームの監督もしっかりルールを知った上で、抗議をするときはするようにしてもらいたいですね。