日本ソフトボール協会のホームページが新しくなって、大会情報が
「競技部門」と「生涯部門」に分けて表示されるようになりました。
生涯部門に含まれるもの
「大会情報/生涯部門」をクリックすると、次のカテゴリーが表示されます。
レディース・エルダー・エルデスト
これが女性だけのカテゴリーになります。
そして、
一般男子・壮年・実年・シニア・ハイシニア・教員
こちらが男性だけのカテゴリーです。
残った日本スポーツマスターズが女子(35歳以上)・男子(40歳以上)と男女ともに参加できる大会になっています。
一般男子は生涯部門なのか?
壮年・実年・シニアになると、気持ちはまだまだ若い者には負けないとは思っても、どんどん体が動かなくなってきて、自分の年齢を自覚することになりますから、「生涯部門」と言われても、受け入れざるを得ないとも思います。
しかし、この「一般男子」というカテゴリーは、使用するボールが「ゴムボール」である以外、競技性の高い(身体的にも、精神的にも)カテゴリーじゃないかと思います。
比較的新しい大会ということもあり、その創設趣旨もあって生涯部門に入っていますが、ここでやっている選手たちは、まだまだバリバリの選手が多いのではないでしょうか。
日本ソフトボール協会のホームページには、この一般男子の大会が次のように紹介されています。
一般男子とは、(公財)日本ソフトボール協会・チーム登録規程で「同一都道府県内に居住または勤務(通学)する15歳以上(当該年度4月1日現在)の男子によって編成されたチーム」と定められている。
ただし、高校でチーム登録を行っている選手は、一般男子でチーム登録(選手登録)を行うことはできない。
また、この「一般男子」も生涯種別であり、生涯種別の試合・大会はゴムボールを使用して行われる。
一般男子の全国大会は、現在「全日本一般男子大会」が開催されており、各都道府県予選を勝ち抜いた48チーム(開催地は2チーム出場)が一堂に会し、例年8月もしくは9月頃に開催されている。
この大会は、2004年に創設された比較的歴史の新しい大会で、それまでゴムボールを使用する生涯種別のカテゴリーが、男子は壮年(40歳以上)からしかなかったこともあり、女子の「レディース」にあたるカテゴリーとして創設された。
この大会では、2006年の第3回大会~2008年の第5回大会まで木原建設(福井)が3連覇を達成。その後は、ソフトボールの日本リーグ、実業団、クラブ、大学等で名を馳せ、「日本代表」にも名を連ねた「名選手」や、高校野球で「甲子園」に出場した経歴を持つ選手等が参戦した、想像以上にハイレベルな試合を展開。「連覇」を達成するチームは出現しておらず、群雄割拠の「戦国時代」が続いている。
教員は生涯部門なのか?
かつて教員チームが日本の男子ソフトボールの頂点にいたことは、みなさんご存知のことと思います。
現在日本ソフトボール協会の副会長をされている三宅さんは、群馬教員のエースであり、全日本のエースでもありました。
群馬以外にも滋賀、千葉、金沢そして高知など、強い教員チームがあって、長く教員大会だけでなく、全国大会の上位に顔を出していました。
それが日本ソフトボール協会のホームページによると、次のようなことになっているようです。
教員とは、(公財)日本ソフトボール協会・チーム登録規定で「同一都道府県内に勤務する男子教員によって編成されたチーム」(学校教育法第1条に規定する学校の教員とする。ただし、実習助手は認める)と定められている。
昨年(2016年)まで、革ボール使用の「競技種別」として行われていたが、本年度(2017年)より、ゴムボール使用の「生涯種別」に組み入れられた。
大会の創設は1955年と歴史は古く、第1回大会~第9回大会まで「全日本総合大会」として開催され、その大会の中で「一般女子の部」「教職員の部」として行われていた。
1964年の第10回大会から「全日本教員選手権大会」に改称され、第10回大会、翌年の第11回まで「教員の部」と併設して「大学女子の部」が開催されていたが、1966年の第12回大会から教員大会として一本化された。
かつては「不世出の大投手」三宅豊(現・日本ソフトボール協会副会長、選手強化本部長)を擁する群馬教員(群馬)が、このカテゴリーであったこともあり、全日本総合男子選手権大会でも優勝を飾る等、日本トップクラスの競技力を誇っていた時期もあった。
しかし、近年では、教員採用試験の難易度が高まり、容易に選手を集めることができない状況となり、時代の変遷とともに、二度の3連覇を含む優勝10回の群馬教員(群馬)がクラブチーム登録に種別変更。他にも、チーム存続が難しくなるチームや種別変更を余儀なくされるチーム等が続出。競技人口、チーム登録数を確保することすら難しい状況が生じている。
そんな中、不滅の「8連覇」を含む最多19回の優勝を誇る金沢教員(石川)や、9回の優勝を成し遂げ、金沢教員(石川)の「良きライバル」として立ちはだかったレッドスパローズ(千葉)が懸命に大会を盛り上げてくれたが、強豪チームと他のチームのレベル差は開く一方となり、大差のコールドゲームが続出したこと等もあり、「競技種別」としての歴史と伝統にひとまず幕を閉じ、「生涯種別」の大会として「新たなスタート」を切ることとなった。
国体開催に向けての強化策
各県は国体開催に向けて各競技の普及や強化をしてきました。その中で大学(特に体育大学)からの選手が多く導入され、国体開催時の大きな戦力としてだけではなく、その後の指導者としての役割も大きな財産となっていました。
出身県でない土地で就職するということですので、大学生の多くは「教員」という職につくことが多かったのではないでしょうか。
それが教員チームが強かった理由の一つだと思います。
国体も全国を一回りして、とりあえずの普及は一旦終了といったところでしょう。そんことも日本ソフトボール協会のホームページに書かれている
「教員採用試験の難易度が高まり」
ということにもつながっているようにも思います。なかなかソフトボールが上手いだけでは、教員になれない時代だとも言えますよね。
革ボールとゴムボール
「競技部門」と「生涯部門」の大きな違いは、使うボールが「革ボール」か「ゴムボール」かということのようです。
私のように昔「一般男子」という革ボールの大会に参加していたものとしては、非情に違和感がありますが、所管する日本ソフトボール協会がお決めになったことですから、それは仕方ないですね。
男子の場合40歳を過ぎて壮年になると、スパイクの歯が「金属」ではなくなります。
理由は危険だからということらしいですが、いまだに理解ができません。樹脂やなんかのスパイク(ポイントのものもあります。)では、歯が土に刺さらず、なかなか止まらないということになります。
雨上りのぬかるんだグランドでは、スパイクそのものが役にたたないことすらあります。
こちらの方がずっと危険だと思うのですが、どうでしょうか?
「危険」とはどのようなことを指して言っているのでしょうか?
スパイクの歯を、相手に向けてスライディングすることはありません。時に足の裏を見せてスライディングしている選手を見かけたことは、これまでの長いソフトボール人生の中でなかったとは言いませんが、それは一部の不心得な選手の間違ったプレーです。
そんな選手はプレーする資格がない選手ですので、退場してもらいましょう。
足腰が弱くなって金属のスパイクが負担になったら、自ら樹脂やポイントのスパイクに履き替えればいいんじゃないかなと思っています。
生涯部門のランナーコーチは、危険防止のためにヘルメット着用というのもありますね。バッターが打った打球が頭に当たるような人は、ランナーコーチに出ないのではないでしょうか?いや、出てはいけないと思いませんか?
1点入るかどうかなどの重要な判断と指示が出来る人が、飛んでくるボールをよけられないなんてことはないと私は思うのですが。
何かおかしなルールが存在するのも、日本のソフトボール界です。