チェコで開催されていた男子の世界選手権で、日本代表が準優勝しました。南アフリカ大会から19年振りのメダル獲得となりました。当時選手で参加していた岡本監督はこれで2つ目の銀メダルですね。
実力で勝ち取ったメダル
今大会の日本代表の戦いは見事なもので、予選リーグは全勝でした。世界ランキングを3位に上げて臨んだ今大会でしたが、ランキング1位のニュージーランドに勝って予選1位で決勝トーナメントに進出するなど、素晴らしい戦いぶりを見せてくれました。
いつも決勝トーナメントで実施されるページシステム(予選リーグを上位で進出したチームが有利なシステム)が採用されなくて、1発勝負のトーナメントでした。なぜ今大会では採用されていなかったんでしょうね?予選リーグを1位で抜けたので、今回はチャンス!と思ったらページシステムじゃないと聞いてガッカリしたのは私だけだったでしょうか。
しかし力をつけた日本代表には関係なかったようで、B組4位のベネズエラに勝って準決勝に進出。準決勝では今大会2回目の対戦となったニュージーランドに2-1で勝って決勝戦に進出しました。これは快挙です。1回はまぐれもありますが、2回続けてとなるとちゃんと実力が伴っていなければ勝つことは難しいと思います。世界選手権前のニュージーランド遠征でも勝っていましたし、対等に戦える力と自信をつけていたということでしょうね。本当に素晴らしいことです。
決勝戦はアルゼンチンとの対戦になりました。ピッチャーは今年から日本リーグのダイワアクトに所属したマタ投手でした。この投手3回に少し乱れて2点(押し出しとワイルドピッチ)失いましたが、それ以外はほぼ完ぺきに日本打線を抑え込んでいました。特に左バッターの外角のコントロールとキレが抜群で、日本の左バッターがもう少し機能していたら間違いなく優勝だったと思います。でもマタ投手を褒めるしかない、素晴らしい投球でした。決勝戦で対戦するなら、日本リーグで彼を丸裸にするくらい研究しておけばよかったと思っている関係者は多いのではないでしょうかね(笑)
勝てば選手のおかげ、負ければ監督の責任
準優勝は本当に立派な成績です。もっと言えば日本の男子とすれば、これまで成績を振り返ってみても出来すぎくらいの成績です。これ以上を望むことはないくらいの成績なんですが、今回の決勝戦を見ていても勝てるチャンスのあった試合だっただけに、もったいない戦いだったなと思います。
次も同じ成績になる保証はどこにもありません。勝負なんて水物、やってみないと分からないものです。なので勝てる時は勝っておきたいんですね。そのチャンスがあっただけに、もったいないと思ってしまいます。勝てば世界一だったんです。逃がした魚は限りなく大きかったということになります。
勝つチャンスは2回ありました。延長8回裏と9回裏でした。8回はマタ投手の力投に大事なところで二人続けて三振。9回はアルゼンチン代表のセカンドのファインプレーでダブルプレーとなって無得点に終わります。ここで何か仕掛けられなかったのか?と思ってしまいますが、それはベンチの判断なので仕方ありません。その場にいる者がそう判断したのだから、それが最善の判断だったんです。けれどそれで1点が取れなかったわけですから、それはそう判断した監督の責任になります。岡本監督にもう少し勉強してもらいましょう(笑)
日本代表の希望の星
以前にも書いたことがありますが、今回2回のニュージーランド戦に登板して勝ち投手となった小山投手(日本体育大学)には、なにかこれまでの日本人投手を超えてくれそうな希望を感じてしまいますね。時代と環境が違いますので通算勝ち星とか奪三振数とかは西村信紀さんを超えることはないとは思いますが、対世界となると、この小山投手がこれまでの記録をどんどん塗り替えてくれそうな気すらしてきます。
小山投手が世界に通用するところを見て育つ後輩たちも、そのレベルまで到達する可能性も大きくななります。彼はまだ大学生でまだまだこれから成長、成熟していくことでしょう。天狗にならずにこれからも努力して行ってもらいたいものです。
この世界選手権の詳しい様子は、日本ソフトボール協会のホームページやFacebookで紹介されていますので、皆さん動画や写真で男子日本代表の活躍の様子を何回も見てみてください。
https://www.softball.or.jp/world-mens-championship2019/
https://www.softball.or.jp/world-mens-championship2019/schedule.html
日本代表の皆さん、おめでとうございます!お疲れ様でした。